機動戦士ガンダム
2188話
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声を上げるギニアス。
それだけ、ジオン軍ではアプサラス計画は蔑ろにされていたのだろう。
いや、蔑ろというか夢物語だとでも思われたのか？
とはいえ、現状のジオン軍にそこまで余裕がある訳ではない以上、そうしなければならなかった気持ちも分からないではない。
だからこそ、ギニアスはサハリン家ごとルナ・ジオンに来るという選択をしたのだ。
「ただ、一応言っておくが研究しているとはいえ、お前達はルナ・ジオン軍の所属という扱いになる。ハワイを仕切っているゲラートや、ルナ・ジオン軍を指揮しているアンリといった面々、もしくはそれ以外にも上官からの命令があった場合は、それに従う必要がある。それは受け入れられるか？」
俺のその言葉に、感動した様子だったギニアスはようやく我に返って頷く。
もっとも、やはりそこにあるのは若干面白くなさそうな色だったが。
「分かりました。上からの命令には従います。アプサラス計画の中で得た物を証明する必要もあるでしょうし。ただ、出来ればアプサラス計画の方を重視して貰えればと、そう思います」
「そうだな。その辺は俺からも一応言っておく」
アプサラス計画で開発されるMAは、ギニアスの話を聞く限りではかなり強力な機体になるらしい。
この世界で得られる技術という事を考えれば、可能な限りバックアップしたいというのが正直なところだ。
「それで、研究者達は揃っているのか？」
「はい。先程も言いましたが、サハリン家に連なる者や、MIP社から派遣されてきた技術者達もいますので、勿論、多ければ多い程に良いですし、アクセル代表が言ったようにジオニック社、ツィマッド社、連邦からの技術者達にも無理のない範囲でですが協力を要請するつもりです。それに……アイナとノリスもいますので」
その言葉に、アイナは決意を込めた様子で頷き、ノリスは無言で頷く。
にしても……
「そっちのノリスは軍人として十分な能力を持ってるのが分かるが、アイナもアプサラス計画に参加するのか？」
俺から見る限り、アイナは貴族の令嬢には見えても、軍人のようにはとてもではないが見えない。
ノリスはアプサラスのテストパイロットという扱いになってもおかしくはなかったが、アイナの方はギニアスの秘書か何かといったところだと、そう思っての質問だったのだが……
「はい、アイナにはアプサラスのテストパイロットをやって貰おうと思っています」
「……は？」
ギニアスの口から出た言葉に、思わずそんな間の抜けた声が出たのは当然だろう。
「あー……一応確認させてくれ。アプサラスのテストパイロットをやるのは、そっちのノリスではなくてアイナなのか？」
「はい。アクセル代表が何を心配しているのかは分かりますが……本人も、それを強く望んでま
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