第七十四話
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第七十四話 天使と悪魔
先生達は天使、ケルビムを召喚しカーミラは悪魔、バフォメットを召喚していた。その四本足に四本の翼を持ち四つの顔を持つ天使を見てだった。
カーミラは楽しそうに笑ってだ、先生達に話した。
「いい天使を召喚したわね」
「ええ、この天使ならね」
「バフォメットにも対抗出来るわね」
「五分と五分よ」
カーミラが見てもそうだった。
「バフォメットは高位、けれどね」
「ケルビムは互角だったわね」
「バフォメットと」
「バフォメットは魔王ではないわ」
この域まで高位の悪魔ではないというのだ。
「魔王に対することが出来るのはセラフィムだけれど」
「バフォメットならケルビム」
「そう思って出したけれど」
「やはりバフォメットを出してきたわね」
「その悪魔を」
「この悪魔は好きなのよ」
黒山羊の頭と下半身、蝙蝠の翼に女の乳を持つ悪魔がというのだ。頭には燃え盛る蝋燭があり腕は人間の男のものだ。
「昔からね」
「雰囲気があるから」
「だからなのね」
「そうよ。宴の最初に召喚する悪魔としては」
まさにという口調で言うカーミラだった。
「おあつらえ向きね。ではね」
「これからね」
「ケルビムと戦わせて」
「そして私達は私達で」
「一緒にね」
「戦いましょう」
こう話してだ、そしてだった。
天使と悪魔はお互いに光と闇を放ち闘いをはじめた、先生達とカーミラもそれぞれ魔法を放っていった。
今田先生は自身の杖から光の球を放つ、その光に対して。
カーミラは闇の壁を出して防いだ、そうしてこう言った。
「いい攻撃ね。けれど」
「貴女にはよね」
「効かないわ」
こう言うのだった。
「私にはね」
「そうね。ではね」
「もっといい攻撃を出してくれるのね」
「そうさせてもらうわ」
「そして私も」
今日子先生も言ってきた、そうして。
今日子先生は雷の帯を自身の杖から放つ、しかしその雷の帯もだった。
カーミラは今度は身体をすっと右に動かしてかわした、先生達の攻撃も吸血鬼には個々では通じなかった。
第七十四話 完
2018・7・25
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