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オズのエリカ
第四幕その二

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「やっぱり」
「実際にね」
 ここで、でした。アンは塔の窓から見える兵隊さんを見ました。見るとその人はどういった人かといいますと。
 黒い兵隊さんでしたがその兵隊さんは。
「チェスの駒に手足が生えた感じの人が見えたわ」
「あっ、本当ね」
 エリカもその塔を見て言いました。
「あの人は」
「そうでしょ、だからね」
 それでというのです。
「実際にこの国はね」
「駒の国なのね」
「そうみたいよ」
「そうした国なのね」
「そうだと思うわ、じゃあ今から門に行って」
「そしてね」 
 そのうえでというのです。
「国の中に入れてもらいましょう」
「それじゃあね」
 こうお話してでした、そのうえで。
 皆は門のところに行きました、すると今度は将棋の歩兵の駒に手足が生えている人達が出てきました。駒の上の方にお顔があります。
 そしてエリカ達を見てすぐに尋ねました。
「あれっ、噂に聞いた」
「ひょっとして」
「そうよ、私がエリカよ」
 エリカが兵隊さん達に答えました。
「猫のね」
「そうだよね」
「貴女がオズの国で一番猫らしい猫だね」
「その猫だね」
「そうだよね」
「そうよ、それでね」
 猫は歩兵の駒の兵隊さんにさらに言いました。
「今回私達が来た理由はね」
「訪問かな」
「それかな」
「これからグリンダのところに行くけれど」
 その前にというのです。
「ちょっと近くを通ったからね」
「来てくれたんだ」
「そうだったんだ」
「そうよ、じゃあいいわね」
 是非にと言ったエリカでした。
「今からお国の中に入って」
「うん、いいよ」
「じゃあ中に入ってね」
 歩兵の兵隊さん達は明るい声で応えました。
「我が国の中に」
「そうしてね」
「わかったわ」
 エリカは兵隊さん達に胸を張って応えました、そうしてでした。
 皆は中に入れてもらいました、そのうえで。
 エリカ達は国の中を見ました、するとそこは。
 道はチェスの盤で家はそれぞれ日本や中国のそれぞれの将棋の盤の模様でした、そして道行く人達は皆それぞれのゲームの駒に手足があって上の方にお顔があるといったものでした。その人達を見てでした。
 エリカは納得してです、こう言いました。
「ええ、その名前通りね」
「駒の国だね」
「そうだっていうんだね」
「そうよ」
 その通りと臆病ライオンと腹ペコタイガーに答えます。
「まさにね、ただ人達の大きさはね」
「結構大きいね」
「アン王女位の大きさがあるね」
「大きさはそれ位だね」
「そこは違うね」
「人だからよね」
 それでと言ったエリカでした。
「これ位の大きさなのね」
「そうだね、この国はね」
 ここでこう言ったのはジョージでした。
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