なんか異世界に勇者として召喚されたけどこのメンバーなら余裕
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たので押して開ける。アルメリアは驚いているようだが、これぐらいはちょっと重いぐらいの負荷でしかない。先行したメンバーは空を飛んだりして抜けたのだろう。
城門を開いた先では住民があちこちで倒れている。ジャックがすぐに傍にいた女性に駆け寄って容態を確かめる。
「弱ってはいるけど、問題ないね。低級霊にやられていただけだから外傷はないよ。原因も取り除かれたから、しばらくすれば元気になるはず」
これからどうするかと思ったら城の方から滅びの魔力が打ち上げられた。集合しろということだろう。
「城へ行こう。わざわざあんな連絡をしてきたということは面倒な事態が起きてるのだろう」
「宰相、まさか貴方が裏切ったなんて。何故なのです!!」
簀巻きにされた男性はこの国の宰相らしい。リアンさんがこの国で唯一元気にしているこの人を捕縛して拷問にかけたらしい。呪術で精神を犯して壊してから元に戻してもう一度精神を犯した状態らしい。これは僕にも治せない。そんな宰相が口を開く。
「もう無理だと思った。今回の魔族の進行は今までとは違いすぎる。勇者を召喚しても絶対に間に合わない。分かっているだけで世界の4箇所に魔王級の魔族が活動している。表立っているのはガルバリアス荒野での戦争だが、歓楽国家ウルティアでは勇者の遺産を嗅ぎ回っている者が居る。既に遺産の幾つかが奪われたのか、奇妙な事件も起きている。残りの遺産は奪われぬように場所を次々と移しているようだが、何時まで持つかわからない。海洋国家ミスキラでは原因不明の疫病が発生し、都市機能は既に麻痺している。国境線にはミスキラでまだ重体化していない兵士たちが自国民を押し留めている。あの国は自分たちを犠牲にすることを決めてしまった。そして大陸の食料庫とも言える我が国はここ十数年、原因不明の異常な天候などでその食料生産量が減り続けている。試算では他の国々の民が減る分を鑑みても5年も保たない。もう無理だ。だから、苦しませずに全てを終わらせようと、私は」
「予想以上に追い込まれてやがるな。ガルバリアス荒野での戦況は?」
詩樹さんが尋ねるとこれもすぐに答える。
「嬲るつもりなのか拮抗はしている。だが、それも何時まで持つか。それに他の襲撃地点を開放すれば、一気に押し寄せてくることも考えられる」
「なるほどね。そりゃあ、この質と人数が呼ばれるはずだ。同時に全部を処理しろってことか。結構ハードではあるが、やれんこともないだろう。チーム分けだが希望は?」
「僕はミスキラに行きます。出来れば十束さんか、リアンさんも一緒にお願いします。ただの疫病なのか、それとも呪い関係かもしれません」
「それを言い出すとこの国も霊脈関係かもしれない。土地全体を呪うとか、そういう類の
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