機動戦士ガンダム
2187話
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というのもあるのだろうが、同時に名家という存在の影響力を少しでも削ごうという思いもあった……というのが、ラルの予想だ。
「その件もあり、今の私はザビ家が支配するジオン公国に対しての忠誠心はありません。勿論、他に選択肢がなければ話は別だったでしょうが……今は、ルナ・ジオンという、ジオン・ズム・ダイクンの血を引く人物が治めている国があります」
正確には、まだ国として連邦に認められている訳ではないのだが。
とはいえ、半ば暗黙の了解というのは得ているのだから、国と言っても間違いではないか。
「なるほど。ようは移住を希望すると。……まぁ、基本的にルナ・ジオンではよっぽど問題がない限り移住希望者を却下するような真似はしないから、その辺は大丈夫じゃないか? それこそ、背後に誰かがいるとかなれば、話は別だが」
「それは問題ありません」
きっぱりとそう言うギニアスだったが……没落してる名家なら、あまりその心配はないか。
それにもし何かを企んでいたとしても、クレイドルでは量産型Wとコバッタの目が光っている以上、そういうのはちょっと難しいだろうし。
「なるほど。その件は分かった。けど、それだけなら、別に俺に話を持ってくる必要はないだろ? ジオン公国の名家がルナ・ジオンに来るとなれば、それなりに大きな話題だし、ルナ・ジオンの方でも色々と宣伝とかに使う筈だ。俺にわざわざ話を持ってくる必要はないと思うが?」
ギニアスは、線が細い……いわば、繊細な美形と表現してもいい容姿をしているし、アイナの方はいかにも育ちの良さそうな貴族令嬢といった様子を見せている。
それこそ、ルナ・ジオンの移住を勧める為のパンフレットやら何やらに出ていてもおかしくはないと思うくらいには。
「いえ、その……それはともかくとして、ですね」
俺の言葉に微妙に話を逸らすギニアス。
何気にそういうのには、あまり慣れていないのか?
まぁ、落ち目だとそういう機会もないのかもな。
「ともかくとして? それで、何だ?」
「アクセル代表は、MA……という言葉を知ってますか?」
「ああ。MIP社で作ってる、MSとはまた別の種類の兵器だろう?」
「はい。実は現在サハリン家に連なる技術者や、それ以外にもMIP社に協力を要請して、MAを……アプサラスというMAを開発する、アプサラス計画というのを動かしています」
「へぇ」
MIP社に協力を要請したというのが判明した時点で、何らかの計画を遂行中だというのは分かっていた。
だが、その計画名を直接言ってくるというのは、俺にとっても予想外だった。
「アプサラス、ね。具体的にはどのような機体なんだ? ああ、もし機密だったら……」
「いえ、その件に関してが、アクセル代表に面会を希望した理由ですの
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