思わぬ出会い
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ス社がいなくなると同盟としても困りますからね」
「それは」
どういうことかと問いかけたリアナの耳に、ノックの音が聞こえた。
優し気な――そして、見本のようなノックの後に。
「失礼いたします」
言葉とともに、扉が開けば――そこには濃紺のドレスに身を包んだ娘の姿があった。
化粧をして、髪もアップにしている。
今まで見たことのない娘が、白磁のような顔に朱をさして静かに入る。
そんな光景。
三人の視線がライナに集中しても、ライナはリアナの対面に座る客人に目を向けたまま。
アレスの言葉を待っていた。
「先ほどは、失礼しました。アレス先輩」
「ああ――気にしないで。突然訪ねてきたこちらも悪かった」
それでも申し訳なさそうな顔を残し、見上げるように、アレスを見る。
いつもの凛とした表情はなく、まるで泣きそうにも見えた。
「その、なんだ」
「……」
アレスの言葉を待つ。
見つめ合ったアレスが、ゆっくりと口を開こうとして――。
「ライナ。士官学校はそんなに厳しいのか」
アレスよりも先に、思わず心配を口にしたアロンソの脛を、リアナは強く蹴った。
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