第6章:束の間の期間
第175話「忠義の騎士の復活」
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すね。まぁ、自身にとって信じられない事実を突きつけられたのであれば、こうなるのも分からなくはありません」
無視された事もあって、語気を強くして神夜は言う。
本来の神夜であれば、もっと丁寧に対応していただろうが、現在暴走している状態ではその面影がない程に乱暴な性格になっていた。
「っ!」
「おっと」
「(速い……!)」
アロンダイトへと伸ばされた手を、サーラはあっさりと躱す。
それだけでなく、離れていた帝の近くまで移動してきた。
それを見た帝は、この時点でサーラの強さを自分より上だと断定した。
「あんたは、一体何者なんだ……?」
「別に、ただの亡霊ですよ。……事情は理解できています。今は彼を止めるのが先決です」
「……それもそうだな」
帝から奪った武器を手に、二人へと敵意を向ける神夜。
サーラは静かに構え、帝も構えなおす。
「貴方は援護を。……連携は期待しないでください」
「……一人でやるつもりか?強いのは何となくわかるが……」
「彼の力は私も良く知っています。……任せてください」
「ッッ!?」
刹那、サーラは間合いを詰めるように踏み込む。
高速移動魔法を用いていないのにも関わらず、驚異的なスピードを出す。
その速さに帝は目を見開き、すぐに移動先へと視線を向ける。
「シッ!」
「ッ!?」
ギギギギギィイン!
突然の接近に神夜は驚愕しながらも、手に持つ武器で攻撃を繰り出す。
サーラはそれに対し、真正面から全ての攻撃を相殺した。
「(技量、力、速さ。剣戟において、全てがあいつ以上か……!……俺、援護する必要あるのか?)」
ついそう思ってしまうほど、帝の予想以上にサーラは強かった。
「遅いです」
ギィイン!!
「っ……!?」
「ふっ!」
一瞬の隙を突き、サーラは神夜の剣を大きく弾く。
直後に魔力を込めた蹴りを叩き込み、防御を貫いて神夜を吹き飛ばした。
「『援護射撃を!』」
「『っ、お、おう!』」
念話による鋭い指示に、帝は一瞬戸惑う。
それでも魔力弾と武器の射出による援護射撃を放った。
「はっ!」
「(……んなのありかよ……!?)」
次の瞬間、帝は驚愕したが、無理もなかった。
なぜなら、サーラは射出された武器と並走し、まず武器を掴んだ。
直後に投擲し、魔力を通す事で威力と速度を底上げしたのだ。
さらには、投擲が終わるまで、アロンダイトは上に投げており、落下地点に辿り着くまでの位置調整も完璧にこなし、キャッチしていた。
「なっ!?ぐっ……!」
「はぁっ!」
「ぐぁああっ!?」
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