第6章:束の間の期間
第175話「忠義の騎士の復活」
[3/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
く。
―――……対精神干渉プログラム構築進行度、100%
―――対精神干渉プログラム構築完了。起動します
バチィイッ!!
「なっ!?」
「っ……?」
刹那、アロンダイトが淡い光に包まれる。
同時に、まるで神夜を拒絶するかのように伸ばされた手が弾かれた。
「ど、どうして……!?」
「な、なんだ……?」
その出来事に、神夜も帝も困惑した。
何せ、いきなりデバイスがマスターを拒絶したのだから。
〈エラー、エラー。再起動します。マスター再認識、完了〉
「な、なんだったんだ……?」
発せられた音声に、もう大丈夫だと思って神夜が手を伸ばす。
バチィイッ!!
「っ!?」
そして、またもや拒絶された。
それこそ、マスターはお前ではないと言わんばかりに。
〈……本当に、お久しぶりです……〉
そんな神夜を認識していないかのように、アロンダイトは音声を発する。
〈―――マスター、サーラ・ラクレス〉
……この場の誰でもない人物に向けて。
「……はい。ようやく、表に出られるようになりました」
「……へ?」
同時に、そのアロンダイトを一人の女性が手に取った。
黒に近い紺色の、ウェーブが若干掛かった髪を後ろで束ねている。
そして、紫色の鎧を速度低下に繋がらない程度に纏っている。
明らかに“騎士”を思わせる、そんな女性だった。
「お前は、一体……」
「しかし、魅了の対策ばかりしていたので、未だに現界し続けるのは難しいです。ただ、この場を収めるには十分ですけど」
〈そうですか……では、私は貴女の剣として全力を振るいましょう〉
まるで神夜の事など認識していないかのように、無視をする女性。
帝はそんな様子を見ながらも、女性……サーラが発した言葉を聞き逃さなかった。
「(魅了の対策……げんかい…現界?一時的って訳か?)」
一時的にしか存在できないというのも帝は気にしていたが、それよりもお重要視していたのは“魅了の対策”と言う部分だった。
「(魅了……ってのは明らかにあいつの能力の事だよな?という事は、魅了に掛かってしまう心配もないが……そもそも誰なんだ?)」
帝も、ついでに神夜も、サーラには会った事がない。
記憶封印に関係なく会ったことがないため、既視感すらなかった。
「っ、それは俺のデバイスだ。返してもらう……!」
「随分と気が荒くなってま
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ