機動戦士ガンダム
2186話
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「何だ、ラルはシグーだと満足出来ないか?」
ラルに若干からかうような口調で告げるが、その言葉にラルは難しい表情で口を開く。
「儂が乗ったことのあるMSはザクだ。その儂にとって、シグーという機体は操縦系統の差でどこか違和感があるのは間違いない。勿論、シグーが悪い機体という訳ではないがな。動力炉が核融合炉に変わった事により、機体の出力も上がったし」
「それに、武器も使いやすいのが揃っている」
ラルに続いて放たれたケリィの言葉に、これまた全員が頷く。
当初はザクマシンガンやヒートホークといった武器を使っていたのだが、機体を使いこなせるようになるに連れて、本来のシグーの武装……重突撃機銃やバルカンシステム内装防盾といったような武器を使っている者も増えている。
特にバルカンシステム内装防盾に関しては、かなり使いやすい武器として人気が高い。
もっとも、重斬刀の方はまだ使う者が少なく、ヒートホークを好んでいる者が多いのだが。
ともあれ、ジオン軍の武器が一掃された訳ではないが、シャドウミラーの用意した武器……正確にはSEED世界の武器をシャドウミラーが生産した武器なのだが、ともあれそちらを使う者も多くなっている。
「うむ。それは分かる。だが……どうもこう、慣れないというか、そのような感じだ。勿論、だからといってシグーを使わないという訳ではないのだが……アクセル、儂は一度ヅダに乗ってみたいの思うのだが、構わんか?」
「あー……どうだろうな。一応ヅダをルナ・ジオンの技術者で改修はする予定だけど、それがいつ完了するのかは分からないぞ?」
そもそも、まだツィマッド社の連中はクレイドルに来ていないのだ。
……それ以前に、サイド3からクレイドルまでどうやって辿り着くかといった事も心配する必要がある。
ジオン軍にしてみれば、自分達が採用しなかったからとはいえ、そのヅダという機体をみすみすルナ・ジオンに譲渡するような真似をしてもいいのか? という思いもあるだろう。
ましてや、ヅダは色々と不安要素はあれども、純粋な性能という点ではザクよりも数段上なのだ。……宇宙では、という条件付きだが。
そんな機体を、ジオン公国と敵対しているルナ・ジオンに大人しく渡そうとするだろうか。
それこそ、様々な理由を付けてそれを拒否してきてもおかしくはない。
……まぁ、ルナ・ジオンと好んで敵対しようと思わないジオン軍としては、そこまで露骨な真似をするとは思えないが。
「うむ。ルナ・ジオンの技術者達が改修するのを、楽しみにしている」
ラルはそう告げ、どこか満足そうに笑みを浮かべた。
どうやら、本気でヅダに乗り換える気らしいな。
いやまぁ、自分が使いやすい機体を使うのが最善なんだろうし、何より問題はルナ・ジオン軍と
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