機動戦士ガンダム
2186話
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でおり、クレイドルに対して何か妙な行動をしないのかどうかを見張っている。
何より、もし突撃機動軍がこっちにちょっかいを出してこようとしても、それこそメギロートの群れを出撃させればそれだけでこちらの勝利となる。
「そんな訳で、もし戦闘になるとすれば……まず、ハワイ」
ジオン軍からシャドウミラーに譲渡されたハワイだが、それは言い換えればジオン軍の盾となっている一面もある。
まぁ、それは悪く捉えた場合で、良く捉えればジオン軍と連邦軍の緩衝材になっている、といった表現も出来るが。
ともあれ、そんな状況だし、月と違って機動要塞の類も存在しないので、現在のルナ・ジオンの中で一番戦闘に巻き込まれやすいのがどこかと言われれば、それはやはりハワイだろう。
「後は、戦闘って訳じゃないけど、ヅダのテストパイロットも募集してるぞ」
ツィマッド社との取引は、無事に纏まった。
もっとも、ルナ・ジオンに……クレイドルにやってくるのは、ヅダを開発したメンバー全員という訳ではない。
考えてみれば当然なのだが、当時ヅダを開発したのはツィマッド社の中でも精鋭中の精鋭と呼ぶべき研究者や技術者といった面々だった筈だ。
ジオン軍のMSとのコンペで、これに勝てばツィマッド社の未来が明るいと考えている以上、当然だろう。
事実、現在ジオンにある兵器メーカーの中でジオニック社はツィマッド社やMIP社よりも1歩……いや、3歩は抜きん出ている形となっている。
だからこそ、当時のツィマッド社はそのような一流の人材ばかりを集め……そして今、その一流の人材はツィマッド社の中でも主力として働いている。
そうである以上、例えフュルギアという未知の技術が使われている戦車を譲渡しても、ツィマッド社の宝と言うべき人材をそう簡単にこちらに寄越したりといった真似はしないのは当然だった。
結果として、今回ルナ・ジオンに来るのは……ヅダに対して強い、本当に強い思いを抱いている一部の人材と、当時ヅダのテストパイロットをやっていたというジャン・リュック・デュバル少佐とやらも、ジオン軍を辞めてクレイドルに来るとか。
この軍人、少佐という結構高い地位にいるんだが、ヅダに対して強い思い入れがあるらしい。
そのせいで……いや、そのおかげでと言うべきか? ともあれ、ザクを採用したジオン軍にとっては、問題児というか、扱いにくいというか、そんな人物らしい。
そのような状況で少佐にまでなったのだから、間違いなく有能な人物ではあるのだろうが。
言ってみれば、ラルや黒い三連星のように性格には問題があるが、能力的には問題がないという、そんな人材なのだろう。
何だか、ナデシコ世界でナデシコの乗員として選ばれた面々みたいだな。
「ふーむ、ヅダか。興味がないと言えば嘘になる」
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