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稀代の投資家、帝国貴族の3男坊に転生
50話:予想外の未来
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ようでして、ご配慮いただければ幸いに存じます。RC社とのご縁で、顧問のグリンメルスハウゼン子爵の遠縁になるフィーア殿との婚約も予定しております。25年前はこんな未来が我が領に来るとは思いませなんだ。ありがとうございます」

「それはおめでとうございます。式への参加はなんとも申せませんが、ご嫡孫が誕生した際は私からもお祝いを送らせて頂ければ幸いに存じます」

「リューデリッツ伯から銀の匙を頂ければ、孫の将来も安泰でしょう。うれしいお言葉ありがとうございます」

25年前はまだ先代クラインゲルト子爵の時代だった。政府に領地の開発案を提出しても無しのつぶてで、世を拗ねていた先代を説得してくれたのが、当時嫡男だったクラインゲルト子爵だ。大事にしたい縁でもある。お茶を飲みながら昔話に花を咲かせる。

「それでは子爵、温かいおもてなしを頂きありがとうございました。3年後にはお隣に1000万人近い軍人が配属されることになります。RC社の方からも予測と対策案は出しますのでご検討をお願いいたします」

「承知いたしました。RC社の方々にも大変良くして頂き感謝しております。愚息の士官学校卒業を機会に、当家でも御用船の購入を検討しております。その辺りも良しなに願います」

子爵の見送りを受けて、地上車に乗り込みクラインゲルト子爵邸を後にする。25年前は砂利道だったが今では完全に舗装されているし、宇宙港も湖を流用した簡易なものだったが今ではしっかりとした物が建設されている。ほとんどはクラインゲルト子爵の功績だが、辺境星域を豊かにすることに少しでも役に立てたなら嬉しい事だし、実際に目にすると胸にしみる物のがある。これから宇宙港に向かい、モールゲンに戻る予定だ。昨年の段階で計画に基づいた整地作業か完了している。前倒しで作業は進んでいるので、問題は無いだろう。


宇宙歴779年 帝国歴470年 4月下旬
アムリッツァ星域 惑星モールゲン 第11駐留基地
テオドール・フォン・ファーレンハイト

「しかしながら、ここまで巨大な駐屯基地になるとはな。イゼルローンとは違った壮観さがある。そんな基地建設に自分が関わることになるとは、夢にも思わなかったよ」

建設現場が一望できるメイン管制塔からみえる光景に、思わず本音が漏れる。既に2個艦隊の駐留基地ではあったが、新たに4個艦隊分の駐留基地を作っても効率が悪くなるため、中心となるメイン管制塔を軸に、メンテナンス設備と造船工廠を円状に建設し、補給船の発着場も同心円上に8ヶ所作られ、そこに副管制塔も併設される。
その先に艦隊の駐留施設が建設されるが、基地内の移動の為に、環状線も2本、メイン管制塔を中心に南北・東西にも広軌の路線が引かれ、貨物専用のラインも併設される。南と東の終着点には歓楽街が、北と西の終着点に
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