機動戦士ガンダム
2185話
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違いなくない筈だった。
いや、これがどこか辺境の部署だったり、もしくはジオン軍と何度も戦って負け続けている宇宙、特に宇宙でも唯一の軍事拠点と言ってもいいルナツーであれば、人手が足りないと嘆いてもおかしくはない。
だが、ゴップがいるのはジャブローだ。
連邦軍の本拠地だけに、そこで人手が足りないという事になるのはまずはない筈だった。
そうなると、こうして口にしているのは……ブラフか?
ゴップは軍政家である以上、その手の事も大きな理由となるのは間違いない。
であれば、今回の一件は…盛大なブラフとか、そういう事だったりするのか?
ふとそんな事を思うが、今の状況でそれを考えてもしょうがないと、すぐに考えをそらす。
「そう言えば、連邦軍でもMSを開発しているという噂を聞きますが、どうなんでしょう?」
スープを飲みながら、ジェーンがゴップに尋ねる。
だが、ゴップはそんなジェーンの質問にも、特に動揺した様子もなく口を開く。
「おや、どこからそのような噂を?」
「風の噂ですよ。ただ、火のない所に煙は立たないと言いますし……その辺、どうなんでしょう?」
「もし本当でも、儂がそれを言うとでも?」
「でしょうね。一応聞いてみただけなんですが。……答えて貰えなくて残念です」
「MSと言えば、ルナ・ジオンやシャドウミラーもMSを持ってましたな。あれを売って貰うようなことは出来ないのですかな?」
ゴップの視線が俺に向けられ、そう尋ねられる。
もっとも、ゴップにしてみれば、それこそ駄目で元々といったところなのだろう。
もしMSを入手出来れば、連邦軍が入手したザクとは別のMSを入手出来るのだから、その辺が気になるのは当然だった。
だが……当然の話だが、ルナ・ジオンで所有するMSを売るなどといった真似が出来る筈もない。
ルナ・ジオンにしてみれば、連邦がMSを手にするのは遅ければ遅い程いいのだから。
また、ルナ・ジオンで使用しているMSはSEED世界の技術で作られた代物だ。
もしジンやシグー、ストライクダガーといったMSを連邦軍に渡した場合、何らかの技術的なブレイクスルーが起こるという可能性は決して否定出来ない。
ましてや、W世界のリーオーなんかは、技術的にはUC世界よりも上という部分も多い。
これは、W世界においてリーオーが開発されてから長い時間が経っており、技術的な熟成が進んだからこその話だ。
このUC世界においては、MSというのはそれこそまだ完成したばかりの兵器だ。
それだけに、新技術は次々に取り入れられたりしてはいるのだが、技術的な熟成という意味ではどうしてもW世界に一歩劣る。
「残念だけど、MSを売るといった真似は出来ないな。それに、ジオンのMSを参考にして連邦軍のMSを開
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