いい加減に終われネタ集
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人類は決して一つにはなれないが、共通の敵を前にして手を取り合うことはあります。
それは一時しのぎに過ぎないのだろうが、それでもオラリオの全ての戦力は生きる為の戦いを繰り広げていました。
アフラマズダ派の『違法改造』――天界のルールを無視して過剰な力が注がれたファミリア達の爆発的な戦闘力に加え、常軌を逸した練度で攻めてくる改造魔物による攻撃に最初は押され、死者も出すオラリオ勢力でしたが、彼らとの最大の違いにして優位性である実戦経験の差と連携が次第に状況を覆していきます。
更に、アフラマズダ派はオーネストの苛烈すぎる猛攻で戦意を喪っていきます。
神の力の使用を一切躊躇わなくなり、あらゆる障壁を呪断するアザナシノツルギで万物を断絶し、周囲の味方を見境なく守り、更に魔法により身体変化によって物理、魔法共に一切攻撃が通用しません。
※オーネストの変化能力はテティス譲りの力。あちら側の世界に於いてテティスがあらゆるものに変化してペレウスから逃げた伝説をもとにしています。
圧倒的な力、次々に倒されていく幹部格。ベルたち弱小組も上位冒険者たちの指導によってしつこく喰らいついてくるなど、オラリオに趨勢が傾いていきますが、オーネスト含む頭脳派はまだ警戒を解きません。まだアフラマズダがいる。まだアズの救出が成されていないからです。
オーネストは作戦前にアズの連れていた謎の存在『死望忌願』の正体に関する私見を一部の司令官クラスに語っていました。
輪廻転生、天界冥界のない世界。魂という概念に付与された意味が薄い、或いは存在しない世界。すなわちあちら側、我々が現実と呼ぶ世界。『死望忌願』の正体はつまり、アズの来たあちら側に存在する「死」という絶対法則がアズという異物を通してこちらに具現化したものだといいます。
オーネストの仮説によると、本来あちら側とこちら側は明確な壁が存在し、決して混ざり合う事のない、世界の法則そのものが違う場所です。故に『死望忌願』はあちら側の世界では実体化しません。既に法則として存在しているからです。
しかし、オラリオ世界に於ける死はこの死とは趣が大きく違う。根幹で言えば別物と言っていい。それが『死望忌願』をオラリオにて実体化するものと変えたと言います。
まずアズライールという男が、奇跡的な確率を通り抜けて本来通れない筈の世界の壁を越えて魂だけの姿でこちらに来ます。この時、肉体はまだあちら側で生きているとオーネストは推測しています。本来なら魂だけの存在は形になれませんが、オラリオ世界とあちら側は反転世界と言ってもいい、決して交わらないのに密接な関係にあります。
しかし、オラリオ世界は肉体より魂の比率が強い世界であるために、本来は掠れる程しかなかった魂がオラリオの
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