暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
機動戦士ガンダム
2184話
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の料理が冷めてしまう」

 そう言いながら、ゴップはテーブルに着き、大皿の中の麻婆豆腐を小皿に取り分け、それを一口食べる。
 客を前にして、自分だけが最初に料理を食べる。
 それは、普通に考えれば行儀の悪い……マナー違反だと言ってもいい。
 だが、現在の俺達とゴップの……いや連邦との関係を考えれば、ここで先に一口食べるというのは、中に毒や薬の類が入っていないと、そう示しているのだろう。
 ……本当に追い詰められていれば、毒や薬を盛った料理だと承知の上で食べたりといった事も考えられるのだが、幸い今の連邦はそこまで追い詰められている訳でもない。
 まぁ、ジオン軍を相手に大きく負け越しているのも事実なのだが。

「そうか。なら、ご馳走になろう。ジェーン、構わないよな?」
「はい、構わないかと」

 ジェーンも不承不承ではあっても、ゴップが毒味をしたのを見てしまっては、それ以上の不満を口にすることは出来なかった。
 そうしてテーブルに着いて食事をするとなると、ボーイが姿を現して俺の前には冷たいウーロン茶を、ジェーンの前にはジャスミン茶を、ゴップの前には水……恐らくミネラルウォーターか何かを置く。
 ジェーンの好物は知らないが、何も言わずとも俺の前にウーロン茶を置いたのを思えば、やはり俺の好みを理解していると、そう思ってもいいのだろう。

「では、酒ではないのが残念だが……連邦とルナ・ジオンとシャドウミラーの出会いと発展を願って……乾杯」

 そう言い、コップを掲げるゴップ。
 俺とジェーンもその言葉に合わせてコップを持ち上げ、ウーロン茶を飲む。
 にしても……
 ウーロン茶を飲み干してから、ボーイがこちらにもう一杯のウーロン茶を持ってくるのを眺めながら、口を開く。

「連邦軍の中でもお偉いさんのお前が、連邦だけじゃなくてルナ・ジオンとシャドウミラーの発展を願ってもいいのか?」
「構わんよ。あくまでも私個人の意見ではあるが、私はルナ・ジオンという国を認めてもいいと思っている。……ジオン公国は絶対に認められないがね」

 そう告げるゴップの表情は、一瞬苦々しげなものになる。
 だが、すぐにゴップの表情は元に戻り、口を開く。

「正直なところ言わせて貰えば、儂としてはジオン・ズム・ダイクンの正当なる後継者たるルナ・ジオンには、もっと積極的に動いて欲しいと思っておる」
「積極的、ですか? 建国1ヶ月にしては、グラナダをジオンから奪い、月そのものをルナ・ジオンが占拠し、更には月の周辺に機動要塞を3つも配置し、地上ではジオン公国からハワイを奪ってますが……まだ、足りないと?」

 メロンの上に生ハムが乗った……いわゆる、生ハムメロンを味わっていたジェーンは、ゴップの言葉にそう返す。
 返すのだが……正直なところ、
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