機動戦士ガンダム
2183話
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を示す。
……へぇ。てっきり軍用車でも持ってくるのかと思っていたら、意外や意外、黒塗りの高級車だ。
少なくても、軍用車の乗り心地とは大きく違うのは明白だろう。
出迎えに来たのが大尉でこっちを侮ってるのかと思えば、こうして迎えの車は乗り心地を重視した高級車を用意したり、何だか微妙にチグハグな感じがすると思ったのは、決して俺の気のせいではないだろう。
ともあれ、俺とジェーンはその高級車に乗って移動する。
高級車というだけあって、やはり乗り心地は良い。
また、当然のように車の中には小型ではあるが冷蔵庫が用意されており……その中を見た俺は、少しだけ感心する。
何故なら、その冷蔵庫の中にアルコールの類……が入っていないのは、これからゴップと会談をするというのを考えればおかしな話ではなかったが、それだけではなくコーヒーが入っておらず、紅茶やウーロン茶、緑茶といったお茶の類が幾つも入っていた為だ。
俺が紅茶派……より正確にはコーヒーを苦手としているのであって、実際には紅茶以外にも緑茶やウーロン茶といったお茶を飲むというのを知っているかのような行動。
正直な話、どこからその辺りの情報を入手したのか、非常に気になるのだが。
いや、どこからという点で考えれば、それはクレイドル以外にないだろう。
だが、クレイドルではコバッタや量産型Wがその辺りをしっかりと監視している筈だった。
にも関わらず、こうして俺の嗜好とでも呼ぶべきものが漏れているのは……そして、こうしてそれをわざわざ俺に見せつけてくるというのは、自分たちを侮るなと、そういう事か。
「やっぱり、うちの政治班の分析は正しかったという訳か」
「アクセル代表? どうされました? ……なるほど」
俺の様子を見たジェーンが、冷蔵庫の中を見て、俺と同じ結論にいたったのだろう。
この辺りの判断力は、相変わらず高い。
「向こうも油断ならない相手だという事ですね」
「だろうな」
取りあえず、冷蔵庫の中にあったペットボトルの紅茶を手に取る。
一応紅茶派となっている俺が、好んでペットボトルの紅茶……正確には紅茶風飲料とでも呼ぶべき物を飲むと知っているからこそ、こうして用意されているのだろう。
そのペットボトルの紅茶を飲み……
「あ」
何故かそんな俺の姿を見て、ジェーンの口からそんな声が漏れる。
「どうした?」
運転手をしている大尉に聞こえないように尋ねると、ジェーンは少しだけ申し訳なさそうにしながら、口を開く。
「いえ、その。もしかしたら、何らかの薬が入っていた可能性もあったので」
「……ああ、その可能性もあるか。もっとも、俺に薬を盛るなんて真似をすれば、それこそジャブローにメギロートの群れが攻めてくるだろうから、そん
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