機動戦士ガンダム
2183話
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さと美貌を保っていられる。……不規則な生活をしたりすれば、それは影響してくるが。
「最初は影の転移魔法で移動しようかとも思ったんだけどな。そうすると、向こうを警戒させかねないから、ヘリで移動する事になった」
その言葉に、ジェーンは黙って頷きを返す。
ジェーンにとっても、影の転移魔法での移動ではなく、きちんとヘリか何かで移動するというのは半ば決定事項だったのだろう。
「分かっています。今回の一件は色々と大きな出来事になるでしょうし」
「無駄に時間が掛かるから、正直なところヘリでの移動とかはあまり好きじゃないんだけどな」
それこそ、出来ればニーズヘッグ……とは言わないが、サラマンダー辺りで移動したいと、そう思っても決して悪くはない筈だ。
何より、ヘリでの移動ともなれば敵に攻撃される危険がある。
混沌精霊の俺は、それこそビーム兵器やロケット砲、バズーカといった攻撃を食らっても問題はないのだが、それはあくまでも俺であればの話だ。
俺と一緒に移動するジェーンは、才色兼備ではあっても結局は普通の人間にすぎない。
そうである以上、出来れば危険な目には遭わせたくはなかった。
「何か?」
そんな俺の視線に何かを感じたのか、ジェーンはハワイの風にたなびく金髪を押さえながら尋ねてくる。
「いや、何でもない。ただ、そろそろ時間だと思ってな。そろそろ行くか」
こうして、俺とジェーンはその場から立ち去り……ハワイに用意されたヘリポートに向かうのだった。
「……予想外にあっさりと到着したな」
「そうですね。でも、それで良かったと思いますよ?」
会談の場である島のヘリポートに降りようとしているヘリの中で呟かれた俺の言葉に、ジェーンが面白そうに笑みを浮かべつつ、そう告げる。
実際、ヘリが飛んでいるのを狙って攻撃してくるような相手がいなかったことは、それこそ良い事なのは間違いないのだから。
ただ……こう言っては何だが、俺は自分がトラブルメーカーであるという自信がある。
……こういうのは、別に自信って言葉を用いるのではないような気がするが。
ともあれ、何かあればトラブルの方から近づいてくるのが俺である以上、当然のように今回の短いヘリでの移動でも、何らかの問題が起きると思っていたのだ。
それこそ、ルナ・ジオンやシャドウミラーを気にくわない連邦軍のパイロットに、ミサイルを撃ち込まれるとか、そんな風に。
だが、実際には特に何もトラブルがないままに、こうして目的地に到着したのだから、俺の口から意外そうな言葉が出てもおかしくはなかった。
「そうだな。取りあえず良かったと、そう思っておいた方がいいか」
ここで運が良かった影響が、妙なところに来なければいいんだが。
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