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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第五十話 出稽古
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ザバン!

何かが水面を跳ねた。

「え?」

カリムは音のした方へ顔を向ける。

すると魚にしては大きすぎる影が、ズズズイっとこちらに向かってきていた。

「え?えぇ!」

何かが迫ってきている。思わずカリムが少女を抱き寄せたその時……

「とったどおぉぉぉぉぉぉ!」

水中から髪の長い少年が何かを握りしめて飛び出してきた!

「???」

訳が分からず、唖然とするカリム。

「あ、ども」

カリムを見て、飛び出してきた少年、アスカはペコリと会釈した。

彼女が誰だかは、分かってはいないようだ。

「ほら、これだろ?」

ずぶ濡れのまま、アスカは少女に手にしていた物を見せる。

「あ!ペンダント!」

先ほどまで困り顔をしていた少女が、嬉しそうに声を上げた。

「大切な物なんだろ?もう落としちゃダメだぞ」

アスカは拾ってきたペンダントを、マントで拭いてから少女の首にかけてやった。

「うん!ありがとう、お兄ちゃん!」

パァッと明るく笑う少女。

「どういたしまして。やっぱり、笑ってる方がいいな」

アスカも笑って、少女の頭を撫でくりまわす。

「………」

突然の展開に、カリムはついて行けていない。呆然と、アスカと少女を見ている。

「いや〜、いい事をした後は気持ちがいいな!」

そんなカリムをよそに、アスカは満足げに笑っている。

そのマスターを地に叩き落とすデバイスが一言。

《……ところで、約束の時間を、一時間以上も過ぎているのですが、大丈夫でしょうか?》

ラピッドガーディアンがポツリと呟く。

ピキッ!

空間に亀裂が入ったような音がして、アスカが真っ青になる。

カタカタと震えだし、オロオロとうろたえる。

「あ、あの、美人のお姉さん!この子、上流の135メートル先から来たんですけど、連れてってもらっていいですか!」

今にも泣き出しそうな顔で、アスカがカリムに頼み込む。

「え?は、はい」

「じゃあ、お願いします!」

言うなり、アスカは脱兎のごとく走り出した。

「ありがとうね!お兄ちゃん!」

少女に手を振り返す余裕もなく、アスカは走り去って行った。

「……いったい、何だったのでしょう?」

急展開に、カリムはただ首を傾げるばかりであった。





アスカside

ずぶ濡れのまま、オレは聖王騎士見習いに両脇を抱えられて修練場へと案内……連行されていた。

なに?何なの、この展開?

オレよりも遥かに背の高い見習い騎士にいきなり捕まるって?!

この二人、そこそこ美人で、結構な巨乳じゃない!

普段なら喜ぶ所だけど、今は何
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