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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第五十話 出稽古
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「……」《……》

気まずい沈黙が流れる。

「そういうのは先に言えよ!」

《シャーリーさんが説明してくれていたでしょ!ちゃんと聞いていましたか!?》

マスターとデバイスが口げんかを始める始末になる。

「と、とにかく!現在地から川下に向けて広域スキャン!金属反応があったら教えろ、このバカデバイス!」

《了解しました!広域スキャンを開始します、うっかりマスター!》

お互いに罵り合いながらも、ラピッドガーディアンがスキャンを始める。

すると、すぐに反応があった。

《現在地より135メートル川下に、それらしき金属反応があります。川の流れが複雑に入り組んでいるので、気をつけてください》

ラピの報告に、もっと早くスキャンを使っておけば良かったと思うアスカだった。

「結構流されてるな。よし、お嬢ちゃん、移動だ!オレの服を持って来てくれ!」

目標の場所が分かった事で、アスカは俄然やる気が起きる。だが、少女はそうではないらしい。

「お兄ちゃん、もうやめようよ……危ないよ」

少女が止めるが、それを聞き入れるアスカではない。

「管理局の魔導師は、こんな事ぐらいじゃ怪我なんかしないよ。それに、一般の人の役に立つのがお仕事だ」

ニパッと笑うアスカ。

そんな話をしているうちに、ラピッドガーディアンが示した場所にたどり着いた。

「さて、と。ナビ頼むぜ、相棒!」

《了解です、マスター》

ドボン!

アスカは再び川に飛び込んだ。





聖王教会の騎士、カリム・グラシアは仕事が一区切りついたので休憩がてら散歩をしていた。

近くを流れる川を眺めつつ、時折すれ違う人達と話をしたりと、のんびりと散歩を楽しんでいた。

「あら、あれは?」

少しばかり歩いた時だった。

カリムは、川辺にたたずみ、心配そうな顔をしている少女を目にした。

「あの辺りの流れは複雑で、危険だとシャッハが言ってたわね」

事故があっては大変と、カリムは少女に近寄る。

「こんにちは。どうしたのかしら?こんな所で」

少女に優しく語りかけるカリム。

「え?あっ!騎士カリム!?こ、こんにちは!」

話しかけてきた人物がカリムと分かると、少女は驚いて頭を下げた。

「ここは危ないわ。別の所で遊ぼうね」

カリムは諭すように言う。

「は、はい……でも、お兄ちゃんが……」

そう言って、少女は川に目を向ける。

「え?」

カリムは少女の手にしている大きな布がマントだと気づいた。

少女が使うには大きすぎるマント。つまり、もう一人誰かがいて、そして川に入って……

(まさか、おぼれて?!)

カリムが青ざめる。その時
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