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アルマロスinゼロの使い魔
第二十一話  屍のウェールズ
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していた。
「やあ、堕天使君。僕を止めに来たのかい?」
「フォオオン…。」
「相変わらずまともに声を出せないようだね。難儀なことだ。」
 ウェールズは、微笑んでいる。その微笑みに邪悪な気配を感じるのは気のせいじゃい。
 周りにいる屍の兵士達とは違う。ウェールズだけは、何かが違う。まさかあの氷の堕天使が?っとアルマロスが考えていると、屍兵士達が飛び掛かてきた。
 アルマロスは、歯を食いしばり素早くアーチに持ち帰ると、屍の兵士達を切り裂いた。
 身体を半分にされても動いている彼らを完全に“破壊”し、偽りの命から解き放った。
「フォォォォン!」
「ふふふ…。さすがだ。だが辛そうだ。ずいぶんと君の命は削れてしまったんだね?」
「…フォォォン。」
「関係ない、だって? 君が死んだら、君の主人が悲しむだろう。そうは思わないかい?」
「……。」
 そう言われるとなんとも言えず、アルマロスは押し黙った。
 その時、アルマロスに向けて、水の波が襲って来た。
 いつの間にか起き上がっていたアンリエッタがアルマロスに杖を向けていた。
「フォオン!?」
「とまりなさい、堕天使!」
「!」
「ウェールズ様を殺そうとしておいて、よくも顔を見せることができましたね!」
 アンリエッタは、怒りと悲しみの表情を浮かべていた。
 アルマロスは、ウェールズを睨んだ。
 どうやら屍のウェールズがアンリエッタに嘘を吹き込んだのだろう。だが堕天使だという事実はあえて隠していたことだ。指摘されても何も言い返せない。
「お待ちください、姫様!」
 ルイズがシルフィードから飛び降りて叫んだ。
「ルイズ・フランソワーズ! なぜ彼が堕天使だということを黙っていたのです!」
「ちが…それは……、アルマロスは、確かに堕天使です。ですが、違います! 彼は、私利欲望のために堕天したのでありません!」
「おだまりなさい! ウェールズ様には指一本触れさせません!」
「姫様! その皇子は偽物です! あの方は死んだのです、そこにいるのは、本物ではありません!」
「僕は確かにウェールズさ。」
「えっ…。」
「この通り。胸の傷はない。」
 そう言ってウェールズは、あの時ワルドに貫かれた箇所。胸の部分を見せた。そこには傷はない。
「あの時死んだのは、僕の影武者さ。」
「でも…。」
「騙すならまずは味方から。そう習わなかったかい?」
「それは…。」
「フォォオオン!」
 アルマロスが、騙されるなと叫んだ。
「ふふふ…、君じゃ僕を倒せない。」
「フォオオン!」
 アルマロスは、ウェールズに斬りかかった。
 アンリエッタが唱えて張った水の壁を無効化し、ウェールズの体を切った
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