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アルマロスinゼロの使い魔
第二十話  堕天使vs堕天使
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ないの。」
「あ…あああ、あれは…。」
 とてもじゃないが、アルマロスにあげられるような代物じゃないことは、作ったルイズ本人がよく分かっていた。

 っと、その時。悲鳴が聞こえた。

「な、なに!?」
「あれは!」
 見ると、誰かが作ったであろう雪だるまが、生徒達に襲い掛かっていた。
 アルマロスは、すぐにベイルを装備すると、雪だるまを打ち砕いた。
「ありがとうございます! アルマロス先生!」
「フォオオン。」
「ダーリン、後ろ!」
 キュルケが叫んだ時、アルマロスの背後で、雪がモコモコとひとりでに盛り上がり、雪のモンスターが現れた。
 しかし襲い掛かって来るよりも早く、アルマロスが振り返ることなく、裏拳でモンスターを打ち砕いた。
 すると周りからモコモコと次から次に雪のモンスターが現れた。
 アルマロスは、周りを見回し、体を大きく回転させ、水のエネルギーを放ち、すべてのモンスターを溶かし、砕いた。
「さすがダーリン!」
「相変わらずすごいわね。」
 すべてのモンスターがいなくなり、キュルケはうっとりとし、ルイズは感心した。

『ククク…、その程度の力か。』

「こ…、この声…。」
『相棒、気を付けろ!』
 風で雪が舞った。
 すると竜巻が起こり、雪が一か所に集まった。
 雪は黒く染まり、ボロボロの翼となり、さらに人の形を作った。
 この世の者とは思えぬ、美しい顔であったが、髪はボロボロに長く、着ている服も黒くてボロボロだった。
 アルマロスは、突然現れたその相手を睨んだ。
『久しいな。とはいえ、こうして顔を合わせるのは初めてであったな。』
「フォ!」
『我は、この世界にて、おまえと同じ堕天使よ。だが名はない。憎き、この世界の神に奪われたのだ。笑うがいい。』
 そう自虐的に笑う堕天使。
 見ためこそみすぼらしいが、その圧倒的な、そして邪悪なオーラに、その場にいた全員が背筋が震えた。
『しかし、見れば見るほどに旨そうな子らよ。魔を操りし血筋の若き血がこれだけ集まっているのも珍しい。ぜひにとも手に入れたいものだ。』
「フォオオン。」
『させないだと? おまえにできるのか?』
 不敵に笑う堕天使に、アルマロスは、ベイルを構えた。
 その時、堕天使の背後につららのような氷が現れ浮遊した。
 アルマロスは、同じ数だけ水のエネルギーを発生させ背後に浮かせた。
『我が氷。おまえは、水。クク…、結構かぶってる。』
 堕天使は、つららを飛ばした。
 アルマロスも同時に水のエネルギーを飛ばした。氷と水が衝突し、宙で弾けた。
 霧のように弾ける氷と水の中、アルマロスが走り、ベイルの先を堕天使に振りかぶった。
 
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