第十九話 堕天使と水の精霊
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風の衝撃がアルマロス達が隠れている位置に当たり、隠れるために利用していた茂みが吹き飛んだ。
「!」
「な…。」
敵は先にこちらに気付いて攻撃してきた。
ギーシュは固まり、アルマロスは、すぐにガーレを飛ばした。
ガーレの光の矢が、襲撃者が放った風の壁によって軌道がそれ、襲撃者の体のギリギリの位置を飛んだ。
「フオオオオオン!」
アルマロスは、前に出て、ガーレからアーチに変え、斬りかかろうとした。
だが、その時。
「だ、ダーリン!?」
「!」
聞き覚えのある声に、アルマロスは止まった。
襲撃者の一人が慌ててローブを外した。見覚えがある鮮やかな赤毛。そして褐色の肌。キュルケだった。
「どうしてここに!?」
「フォオン。」
それはこっちの台詞だとアルマロスは、武器を下ろして声を上げた。
もう一人もローブを外した。タバサだった。
「な、なぜ君達が…。」
「それはこっちの台詞よ。なんでダーリン達が水の精霊を?」
「フォオオン…。」
アルマロスは、キュルケの手を取り、字を書いた。
「水の精霊の涙を手に入れる条件ですって? なにがあったの?」
アルマロスは、説明も億劫だが、仕方なく説明した(筆談)。
「あらまあ…、気の毒にダーリンってば……。」
「ちょっとぉ、キュルケ! アルマロスから離れなさいよ!」
アルマロスの腕を掴んでルイズがアルマロスを引っ張った。
そして、キュルケ達が、なぜ水の精霊を襲っていたのか、その理由も聞いた。
タバサの実家からの命令で、ガリアの領土を浸食する水の水位を上げている水の精霊の退治をするためだったそうだ。
「困ったわねぇ。ダーリン達が水の精霊を守っているようじゃ、これ以上戦えないわ。」
「フォオン。」
「えっ? 水の水位が上がっている理由は分かってるですって?」
アルマロスは、アンドバリの指輪を奪還することが水位を下げる条件だと説明した。
「アンドバリの指輪…、ちょっと噂で聞いたことがあるわね。」
アルマロスは、水の精霊から、その指輪が偽りの命を死者に与えるモノであることを説明した。
「偽りの命…。」
『蘇った死者は、操り手の人形になってしまう』のだと、説明した。
「気持ちの悪いマジックアイテムね…。」
「まったくだ。悪用されたらたまったものじゃない。」
キュルケ達は、説明を聞いて(筆談)、嫌そうな顔をした。
「とにかくその指輪さえ取り返せれば、退治しなくてもいいわけね。でも…盗人はクロムウェルって…、アルビオンの新皇帝かもしれないのよね? アルビオンまで行ってアルビオンの大軍に突っ込めって言うの? ムチャよ…。」
「退治する方が早い。」
「それだ
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