第十八話 アルマロスの眠り
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ぬぐえない。
アルマロスの授業は前の半分に抑えられ、アルマロスはその分暇を見て余すことになった。やるべきことは、筆談で教師達に伝えた。
『まあ、そう気を落とすなよ、相棒。みんなおまえさんのことを想ってそうしてんだからよぉ。』
「フォオン…。」
『暇なら踊るか?』
「フォン…。」
『見られたら注意されるって? 難儀だね〜。慕われるってのも。』
するとアルマロスは立ち上がった。
もう我慢できんと言わんばかりにウォッチャースーツから、踊り子の衣装に変わった。
『お、相棒、踊るのか?』
「アルマロス…。」
「!」
後ろを見るとルイズがいた。
恐い顔をしていた。
「ムチャしちゃダメって言ったわよね?」
「フ…、フォオン…。」
「じゃあなんなのその恰好は? 今から踊ろうとしてたでしょ?」
「……。」
アルマロスは、逃げた。
「待ちなさーーーーい!」
ルイズが追いかけた。
ルイズは早かった。アルマロスは、手加減して走っていた。本気で走ればルイズを巻くなど簡単だがそうはしなかった。
体を動かしたい。その一心だったのだから。なんでもよかったのだ。
っというわけでルイズとの追いかけっこに興じた。ルイズだけは知らない。
散々に走り、アルマロスは、気が付けばルイズが後ろにいないことに気付いた。
どうやら巻いてしまったらしい。仕方ないのでルイズを探すことにした。
寮の廊下を歩いていると、なんだか騒がしい。
するとルイズが部屋の一つから突き飛ばされて出て来た。
「フォン!」
「あ…。」
ルイズがアルマロスを見た。
すると、ルイズの顔が見る見るうちに赤面した。
「?」
「バカバカ! ムチャしちゃダメって言ったでしょ! なのに、なのに!」
ルイズは立ち上がり、アルマロスの胸をポカポカと叩いた。
「……アルマロス。立派な腹筋ね…。」
「フォオン?」
なんだか様子が変だ。
すると部屋の扉から恐る恐るといった様子で、巻き毛の金髪の少女がこちらを見ていた。
「ああ…、なんてことなの…。」
この世の終わりという感じで少女が呟いた。
「モンモランシー?」
するとギーシュの声が部屋の中から聞こえた。
「アルマロス…、ああ、もう素敵なんだから!」
「フォーン!?」
急にルイズが、スリスリとアルマロスの体に抱き付いて頬ずりをしだした。
「なんであなたってば素敵なの! ねえ、どうして? どうして?」
「フォ…フォォン?」
どういうことだと巻き毛の少女を見ると、少女は目をそらした。
「もしやモンモランシー…、ワインに何か仕込んだのかい?」
「……そうよ。ええ、そうよ!
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