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アルマロスinゼロの使い魔
第十八話  アルマロスの眠り
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体は、何が起こるか分かったもんじゃないんだからな。』
 デルフリンガーの言葉に、アルマロスは口をつぐんだ。
 確かに、この世界に来てから、調子がいいとは…、お世辞にもいえなかった。
 アルビオンでワルドを倒しきれなかったのがいい例だ。
 いつまた何が起こるか分かったものじゃない。デルフリンガーの言う通りだ。
「アルマロス。」
 ルイズが呼んだ。
「…ショックだったわ。」
「フォ…。」
「あなたが私を見て、誰なのか分からないって顔をしたのが…。すごく、怖かった…。」
「……。」
「嘘でもいいから約束して。もう忘れないって…。」
「フォォン。」
 アルマロスは、ルイズの手を取り、『約束する』と書いた。
『なあ、相棒。おめぇは、間違いなくこの世界の天使じゃねぇ。だからだろうな。もしかしたら記憶がなくなったのも拒絶反応が出たとかかもしれねぇぜ? おまえさんが、このまま娘っ子の使い魔でいられるとは、思えねえんだ。』
「デルフ!」
『娘っ子も思うだろ? いつまでもこの状態が続くって思えねぇだろ?』
「っ…。」
 図星を突かれ、ルイズは言葉が出なかった。
 確かにこのままでは、いずれアルマロスは……。
 しかしそう思っても、方法が分からない。どうすればアルマロスをこの世界に留めておけるのかなんて。
「あっ。」
 そこでルイズは、唯一アルマロスについて知識がある人物の顔が浮かんだ。


 学院長室にて。
「すまんのう。わしもそれ以上のことは知らんのじゃ…。」
「そうですか…。」
 縋る気持ちで尋ねたが、結局何も得られなかった。
「せめて黒い天使さんに会えれば…。」
「フォッ!」
「アルマロス?」
 黒い天使と聞いて、アルマロスは過剰に反応した。
 アルマロスは、冷や汗をかいて首を振った。
 あまりこの話題はしてほしくなさそうだった。
「やはり何か関係があるのかね…“彼”と…。」
「フォオン…。」
 アルマロスは、とてもじゃないが話す気になれなかった。
「あまり触れてほしくなさそうじゃな。この話題は終わりにしよう。」
 そう言ったオスマンに、アルマロスはお礼を伝えた。
「ともかく、無理はするんじゃないぞ?」
「フォン。」
 アルマロスは頷いた。





***





 無理をするなと言われたが、アルマロスは、今までの遅れを取り戻すようにダンスと格闘技(体育)の講師をした。
 アルマロスの復活を喜ぶ声があがる一方で、心配する声もあがった。
 また倒れるのではないか。また記憶を失うのではないかと。
 アルマロスは、心配するな、もう大丈夫だと説明した。
 しかしそれでも不安は
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