第十八話 アルマロスの眠り
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ないらしい。
ルイズは、ふらっとした。それをシエスタが慌てて支えた。
「ミス・ヴァリエール! しっかり! アルマロスさんどうしたんですか!」
しかしアルマロスは、困った顔をしているだけだった。
「ダーリン、あたしを忘れちゃったの!?」
「フォオン?」
「あー、これは完全に忘れてるね。」
アルマロスの困り顔を見てギーシュが言った。
アルマロスの記憶喪失の話題は、すぐに広まった。
アルマロスを先生と慕っていた生徒達は、ルイズにどういうことだと詰め寄り、ルイズは、アルマロスの記憶喪失のショックが抜けず呆然としたままで使い物にならず、学院が軽くパニックだった。
「オールド・オスマン…。」
「わしにも原因が分からん…。」
「あれが原因なんじゃ…。」
「うーむ…。」
オスマンは唸った。
使い魔の記憶喪失。ルーンは残っている。
一時的なものと思いたいが、もしずっとだとしたら…。
「大変です! アルマロス殿がまた倒れました!」
「アルマロス!」
学院長室からルイズは飛び出していった。
駆けつけると倒れているアルマロスが生徒達に囲まれていた。
「アルマロス! アルマロスぅ!」
「…フォオオン?」
やがてアルマロスが目を覚ました。
アルマロスは、ゴシゴシと目をこすり、ルイズを見た。
そして自分の手に、『どうしたの?』っと書いた。
ルイズは、震えた。
「あ、アルマロス…あなた…、記憶が…。」
「?」
アルマロスは、どういうことだというふうに首を傾げた。
それを見たルイズは確信した。
思い出していると。
「バカーーーーーーーー!!」
「フォーン!?」
泣きだしたルイズに、アルマロスは殴られた。
アルマロスの記憶喪失は、本当に一時的なもので終わった。
***
アルマロスは、周りに謝って回った。
ルイズには土下座して謝った。
「土下座なんてしないでよ…。」
「フォオオン…。」
でもこうでもしないと気が治まらない。
一時的とはいえルイズを傷つけてしまったのだ。
「記憶喪失はあなたの責任じゃないわ。体の方だってまだ本調子じゃないんだからムチャしちゃダメよ。」
「フォォン…。」
『相棒。気持ちは分かるが、落ち着けって。ほれ、深呼吸深呼吸。』
デルフリンガーに促され、アルマロスは深呼吸した。
「もう……、忘れないでよ?」
「フォン。」
アルマロスは頷いた。
『できねー約束はすんじゃねぇぞ? また忘れるかもしれねーからな。』
「フォオン!」
『おいおい、怒るなって。本当のことだろ? おまえさんの
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