第十八話 アルマロスの眠り
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アルビオンの大軍は、それより少ないトリスティン軍に負けた。
ルイズが放ったエクスプロージョンの魔法によりレコン・キスタが誇っていた艦隊は壊滅。竜騎兵もアルマロスが全滅させた。
この戦いにより、アンリエッタは、先陣を切って戦った功績により聖女として崇められ、女王として即位することになり、ゲルマニアの皇帝との婚姻も破棄となった。
「アルマロスー、また寝てるの?」
アルマロスは、最近よく寝るようになった。
疲れているからなのだろうか、それとも右胸を貫かれた傷によるものなのかは分からない。
戦とは無縁の学院は、いつも通りであった。
ちょっとオスマンから勝利を祝う言葉があったくらいで、それ以外は普通であった。
アルマロスは、そのことにホッとしたのか、帰って来るなり倒れるように眠ってしまった。それでルイズがワーワー泣いた。
息があると分かると、ルイズもホッとして、エクスプロージョンを使った疲れもあってその場に倒れ込みちょっとした騒ぎになった。
先に起きたルイズだったが、アルマロスは中々起きなかった。だが呼吸はあった。
心配で医者に見せようかとも思ったが、堕天使であるアルマロスを見せたところで分かるわけがない。それにアカデミーに知られるわけにはいかないので見せるのは無しだった。
「アルマロスさんのお世話は私に任せてください。」
「お願いね。」
最近じゃアルマロスが授業にも中々出られないこともあり、ルイズが授業に出ている間はシエスタがアルマロスの看病をすることになった。他に仕事があるシエスタだが、ルイズがシエスタを指名したことで他の仕事を免除してアルマロスの看病を仕事をすることになっていた。
当然だが、ダンスの講師もできるわけもなく、アルマロスの不調について心配する声が多数寄せられ、お見舞いの品を持ってくる生徒もいた。
授業が終わり戻ってみると、アルマロスは、まだ眠っていた。
「今日は、丸一日か…。」
「寝る時間が伸びてる気がしますね…。」
シエスタも心配そうに寝ているアルマロスを見ていた。
眠りっぱなしではいずれ体がもたなくなるだろう。飲食が必要だ。
すると部屋のドアがノックされた。
「はい。」
「ミス・ヴァリエール。おるかのう。」
「オールド・オスマン!」
オスマンだった。
「アルマロス殿は、まだ眠っておるのか…。」
部屋に入ったオスマンは、ベットで眠ったままのアルマロスを見て言った。
「今日はほぼ一日です。」
「そんなにか…。うーむ…。」
オスマンは少し唸り、やはりかっと呟いた。
「やはり、とは?」
「いや、こっちの話じゃよ。じゃがこのままではアルマロス殿の体がもたん。なんとかしてやらんとな
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