第十三話 冷たい手
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たルイズは、ベットの横をあけ、そこにアルマロスを招いた。
アルマロスは、布団に入り、ルイズと一緒に横になった。
「ねえ…、アルマロス。」
「フォ?」
「…私、一人前のメイジになりたい。強力なメイジじゃなくていい。ただ普通に魔法が使えるようになりたいの。お父様もお母様も誰も私に期待なんてしてなかったわ。学院でもゼロ、ゼロゼロって……。自分の得意な系統を唱えるとね、体の中で渦巻くものがあるんですって。自分の中に何かが生まれて、それが体の中を循環して、それはリズムになって、そのリズムが最高潮に達した時呪文は完成するんですって。でもどの系統を使ってもなんだかぎこちなくって…。そんなこと一度もなかった。私の得意な系統なんてないのかもしれない。でも私は、みんなが普通にできることできるようになりたい。」
「……。」
アルマロスは、ソッと横にいるルイズの頭を撫でた。
アルマロスが撫でてくる手に、ルイズは気持ちよさそうに目を細めた。
「あなたが伝説のガンダールヴなのに、どうして私は魔法が使えないままなんだろうって…。そういえばガンダールヴって、どんな武器でも使えたって言われてるけど、なんかアルマロスって違う…わよね?」
「フォオン。」
確かにアルマロスは、ガンダールヴのルーンが刻まれているが、武器を使ってもいまいちしっくりこないでいた。
「不思議よね。伝説って言うくらいだから何かあっても不思議じゃないのに。」
「フォオン。」
アルマロスは、左手のルーンを見た。
黒っぽいそれはアルマロスの褐色の手の甲にしっかりと刻み込まれている。
「右胸のそれだって、四人目の伝説の可能性があるんでしょ? それって何か意味があるのかしら?」
言われても分からない。名前の記されていない四人目の使い魔のルーンなので、分からない。
「アルマロス、何か変わったって思ったことある?」
「……、フォ!」
変わったことがあったと、思い出したアルマロスは、ルイズの手に字を書いた。
『神の叡智を浄化できるようなった』っと。
「じょうか? それ前はできなかったの?」
アルマロスは頷いた。
「そもそも神の叡智ってなに?」
そこからアルマロスは、ベイルとアーチが、かつてアルマロスがいた世界の神の世界の技術と知恵で、自分達グリゴリの天使が堕天したことで流出したのだと説明。
「それがハルゲニアにも流出しちゃったわけ?」
その理由は分からないっとアルマロスは答えた。
あとひとつ。ガーレという武器も存在するのだが、もしかしたらそれも流出していてどこかにあるかもしれないと答えた。
「分かんないことだらけね。」
「フォォン…。」
「ほんと…、分かんないことばっかり…。」
やがてウト
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