第十一話 堕天使の怒り
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から逃げて行った。
ワルドを見送ったアルマロスは、すぐにルイズに駆け寄った。
「フオオオン!」
「アルマロス……。」
『相棒、どうするよ? いくらおまえさんでも、5万の敵を相手にするにゃ分が悪いぜ?』
アルマロスは、歯を食いしばった。
その時、床がモコモコと動き出した。
はっ?っと思っていると、そこからどこかで見た覚えがある大きなモグラが顔を出した。
モグラ…、ヴェルダンデは、ルイズを見つけると、その右手の薬指に鼻をこすりつけだした。
まさか水のルビーの匂いを嗅ぎつけて、ここまできたのかこのモグラ…っと、アルマロスが呆気に取られていると、穴から更に。
ギーシュ、キュルケが顔を出した。
「ダーリン!」
キュルケが土で汚れた顔を輝かせた。
「どうしてここに…?」
「いやなに、土くれのフーケとの一戦に勝利した僕らは、寝る間を惜しんで君達を追いかけたのだ。なにせこの任務は、姫殿下の名誉がかかっているからね。」
「フォォン…。」
ここは空の上のはずだが…っと言いたげにアルマロスが声を漏らした。
「タバサのシルフィードよ。」
なるほどあの竜によってここまで来たのかっと納得した。
「なるほど水のルビーの匂いを追いかけたのか。僕のヴェルダンデは、とびっきりの宝石好きだからね、ラ・ローシェルまで、穴を掘ってやってきたのさ。」
そりゃすごい。すごい執念だ。っとアルマロスは思わず拍手した。
「ところでダーリン、こんなところで何をしてたの?」
「! フオオオン!」
ハッと我に返ったアルマロスは、慌てて床に字を書きだした。
「ええ! 反乱軍がもうすぐそこまできてるですって!? それも5万!」
「ワルド子爵は!?」
「……。」
あいつは、裏切り者だった。っと、床に書いた。
「子爵が裏切り者ってどういうことだい?」
「フオオオン!」
「今それどころじゃないわよ! 早く脱出しなきゃ、ダーリン、来て! この穴から逃げられるわ!」
アルマロスは、傷ついたルイズを抱きかかえて穴に入ろうとしてふと止まった。
ルイズを床に置き、倒れているウェールズに駆け寄った。
ウェールズの体を探り、やがて彼の薬指にはまった風のルビーに目が留まり、それを外した。
「フォオン…。」
アルマロスは、ウェールズの冥福を祈り、ルイズを抱えて穴に飛び込んだ。
***
ヴェルダンデが掘った穴から飛び降りた先は、雲の上だった。
落ちて来た四人と一匹をシルフィードが受け止めた。ヴェルダンデは、口にくわえられた。
ルイズは、アルマロスの腕の中で気を失っていた。
アルマロスは念のため、ルイズの心音を確
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