第九話 アルビオン
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た。
空を飛ぶ船…、それはアルマロスの世界にはなかったものだ。
ああ、やはりこの世界は自分がもといた世界と理が違うっと改めて思った。
「アルビオンが見えたぞーーー!」
船員の声を聞いて、見るが、どこにも陸地はない。
「あそこよ。」
ルイズが来て空を指さした。
そちらを見てアルマロスは、驚いて口を開けた。
「フォオオン…。」
まさに圧巻だった。
巨大な、そう、まさに大陸が空に浮かんでいた。
大陸から流れる川だろうか、滝があり、下まで落ちることなく途中で霧になっている。その霧が雲となり、アルビオンの下を覆っていた。
「アルビオンはね、通称白の国って呼ばれているわ。」
ああ、確かに納得だとアルマロスは頷いた。
アルビオンの下の方の雲が白くて、確かに白の国と呼ぶにふさわしいだろう。
すると、船員が叫んだ。
右舷から船が来ると。
アルマロスは、嫌な予感がしてベイルを装備した。
「空賊だ!」
そんな叫び声が聞こえて、やはりかとアルマロスは思い、ルイズを守るように立った。
慌てる船長に、ワルドが魔法は打ち止めだと落ち着き払って言い、空賊からの命令に従って停泊することになった。
空賊の船が横にくっつき、空賊達がこちらに武器を向けて来た。
アルマロスは、いつでも動けるようベイルを構えた。
「やめたまえ、いくら君が早くても、向こうの大砲がこちらの船を砕くのが早いだろう。挑発しないように武器を下ろしてくれ。」
ワルドに頼まれ、アルマロスはしぶしぶベイルを外した。
すると一人の派手な空賊が甲板に降りて来た。
「船長はどこでぇ。」
「私が…船長だ。」
震えていて、精一杯の威厳を保とうとしながら船長が手を上げた。
「船の名前と積み荷は?」
「トリスティンのマリー・ガラント号。積み荷は、硫黄だ。」
「船ごと買った。料金はてめぇらの命だ。」
それを聞いて船長は屈辱で震えた。
「おや、貴族の客まで乗せてんのか?」
そう言って空賊がルイズの顎を掴んだ。
「フォオン!」
アルマロスがその手を払いのけた。
「いってぇな。」
空賊は、プラプラと手を振るった。
アルマロスは、空賊を睨んだままルイズを空賊から遠ざけるように前に立った。
「いい度胸じゃねぇか。貴族の飼い犬君。」
「フォォ…。」
「アルマロス、落ち着いて。」
「そうだ。ここで君が暴れたら全員、船ごとハチの巣だ。」
それを聞き、アルマロスは、空賊を睨んで拳を握った。
空賊は不敵に笑うばかりで意に介さない。
「てめぇら、こいつらも運びな。たんまりと身代金をふんだくってやる。」
ルイズ達は、船倉へ移動さ
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