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アルマロスinゼロの使い魔
第九話  アルビオン
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。ここで死んだら、姫殿下にも、モンモランシーにも会えなくなる…。」
「どうせ私はなんでアルビオンに行くか知らないもんね。」
 それを聞いたアルマロスは、自分も残ろうと動こうとしたが、ルイズの手がアルマロスの腕をつかんだ。
「君はルイズの使い魔だ。」
「!」
「いいね?」
 アルマロスは、俯き、すぐに顔を上げた。
 ワルドとルイズとともに走り出した。背後で凄まじい爆音や破壊音が聞こえて来た。
 飛んでくる矢は、ワルドが風の壁を作ったり、アルマロスがベイルで防いだ。





***





 桟橋というから、そこに船があると思ったら、全然違った。
 とにかく大きな木がそこにあった。
 枝の先を見ると、そこに船が吊るされていた。
 えっ?っとアルマロスは思った。
「水に浮かぶ船もあれば、空を飛ぶ船もあるのよ。」
 アルマロスが呆気に取られているのを見たルイズがそう説明した。
 そして木の根元から中に入り、階段を駆けあがった。
 するとそこへ、白い仮面の男が飛んできた。
「フォオオオン!」
「アルマロス!」
 アルマロスは、ルイズを庇い、白い仮面の男にベイルを振るった。
 男が杖を構え、ベイルを防ごうとしたがベイルの先端が触れた途端、男の体がかき消えた。
「?」
「消えた…。」
「走るんだ!」
 ワルドの叫びで我に返った二人は、再び走り出した。
 アルマロスは、少し後ろ髪を引かれるような気持ちで走った。
 やがて枝の一つに辿り着き、そこに吊るされた船には船員達と思われる人間達がいた。
 寝ていた彼らを起こし、船長を呼び、交渉して多額の賃金を渡して、船を出航させた。
「……。」
「アルマロス?」
「フォオオン…。」
 おかしいっというふうにアルマロスは声を出した。
 ベイルが触れた途端、消えてしまった白い仮面の男。
 あれは……。
 ふと、先日戦ったギトーを思い出した。
 彼は、風の魔法を使って、分身を作っていた。
 まさかっと、アルマロスは思った。
 しかしそうだとすると本体は? 何が目的でっと考えていると、アルマロスの手を、ルイズが掴んだ。
「アルマロス。敵はもう振り切れたわ。」
「フォオオン…。」
「明日にはアルビオンにつく。今はそれだけ考えましょう。」
 ルイズの言葉を聞きながら、アルマロスは、離れていくラ・ローシェルの街を見おろした。
 あそこにいる、キュルケ達は無事だろうか。そのことだけを思った。





***





 甲板の端で座り込んで寝ていたアルマロスは、太陽の光で目を覚ました。
 空はすっかり青空で、船は白い雲の上を進んでい
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