第八話 疾風のワルド
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。」
「フォォオン…。」
ワルドとアルマロスは、互いの武器を納めた。
「分かったでしょ、ワルド! アルマロスは強いのよ! だってアルマロスは…。」
「人間じゃないか…。」
「っ…!」
ずばり言われ、ルイズはぎくりっとした。
「君は一体何者なんだい?」
「フォォン…。」
アルマロスは、ワルドの手を取り、そこに指で字を書いた。
自分は堕天使だと。
「だ、堕天使!」
「アルマロス! その…ワルド…。」
ルイズは、焦った。
「驚いたね…。だが本当に堕天使なのかい? そんなふうには全く見えないよ…。嘘じゃないかい?」
ワルドが疑うと、アルマロスは、ブンブンと首を振った。
「しかし身体能力は人間のソレを遥かに超えているようだし…、本当なんだろうね。だがあまり触れて回らない方がいいだろう。このことは黙っておくよ。」
「ワルド…。」
ルイズは、ホッとした。
アルマロスが堕天使だということが広まって、もしアカデミーにでも知られたら……。
ルイズは、アルマロスを見上げた。それに気づいたアルマロスもルイズを見た。
「アルマロス…、自分の正体のことはあまり人に言わないで。ね?」
「フォオン…。」
でも…っと言いたげにアルマロスが声を漏らした。
「あなたに何かあったら私…。」
俯くルイズの頭に、アルマロスは手を置いて撫でた。
その優しい手つきが、大丈夫だ、問題ないと言っているようで、ルイズは、涙が込み上げてくるのを感じて我慢した。
そんな二人を、ワルドは見ていた。
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