第八話 疾風のワルド
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来るキュルケ。
「アルマロス! 嫌ならちゃんと断るのよ!」
「フォォオン…。」
「やだ、ダーリンったら、ちょっとくらい腕貸してくれてもいいでしょう?」
そう言われると断りづらくなる。
別に嫌いでないから困るのだ。
「アルマロスってば!」
「まあまあ、ルイズ。」
「ダメ! ダメよ! きちんと断らなきゃずっと付きまとわれるわ! そんなんでいいの!?」
「! フォオオン!」
「きゃっ! だ、ダーリン…。」
少し強引にアルマロスは、キュルケを引き離し、立ち上がった。
キュルケは、戸惑い目を潤ませた。
その目に罪悪感が湧くが、ここで強く出ないと本当にずっと付きまとわれてしまうだろうからアルマロスは我慢した。
「ごめなさい…、ダーリン。もうしないから許して?」
「フォオン?」
本当かというふうにアルマロスが声を出した。
「本当よ? 許してくれる?」
「フォオン。」
「よかった!」
キュルケは、喜び、笑顔でアルマロスに抱き付いた。
「この色ぼけキュルケ! 何してんのよ!」
キーッと怒ったルイズが、キュルケとアルマロスを引き離そうとして、間に入ろうとした。
「やれやれ…、使い魔君はずいぶんと好かれているんだね?」
「フォオン…。」
呆れて言うワルドの言葉に、困ったアルマロスが声を漏らした。
「さて、そろそろお開きにして、部屋で休もう。」
そう言ってワルドは、鍵束を机に置いた。
「タバサとキュルケは、相部屋。ギーシュとアルマロスは相部屋。そして、僕とルイズは相部屋だ。」
それを聞いてルイズは、慌ててワルドを見上げた。
「だ、ダメよ! 私達まだ結婚もしてないのに…。」
「大事な話があるんだ。二人きりで。」
ワルドはそう言った。
「えー、私ダーリンと一緒がいいわぁ…。」
「危険。」
「冗談よ。」
タバサに手を掴まれ、キュルケはそう返した。それを聞いて、アルマロスは内心ホッとした。
ルイズは、アルマロスを見た。
「?」
何か言いたげなルイズに、アルマロスは、キョトンっとした。
だが結局ルイズは何も言わず、ワルドと共に自分達の部屋へ行ってしまった。
***
翌朝、ギーシュとアルマロスの相部屋に、ワルドが訪れた。
「やあ、使い魔君。おはよう。」
「フォオン?」
「君は、伝説の使い魔ガンダールヴなんだろう?」
言われてアルマロスは、自分の左手を見た。
たしかこれがガンダールヴというルーンだったはずだ。
「フーケを捕えるのに君は大きく貢献したと聞いている。それで興味を持ったんだ。それで調べてみたらガンダールヴに行き着いた。僕は、
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