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アルマロスinゼロの使い魔
第八話  疾風のワルド
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いのである。
 アルマロスは大丈夫だが、ギーシュが大変だ。
 途中の駅で、何度か馬を乗り換えたほどだ。すでにギーシュは、馬の背にぐったりと乗っている状態だ。どう見ても限界そうだ。
「フォオオオオン!」
 アルマロスが大声を上げて前を進むグリフォンに訴えた。
「ねえ、ワルド。ペースが速すぎるわ。ギーシュがへばってる。限界よ。」
「ラ・ローシェルの港町まで、止まらずに行きたいんだが…。」
「無理よ、普通は馬で二日かかる距離なのよ?」
「へばったら置いていけばいい。」
「そういうわけにはいかないわ!」
「どうして?」
「だって仲間じゃない…。それに使い魔を置いていくなんて、メイジのすることじゃないわ。」
「やけにあの二人の肩を持つね。どちらかが君の恋人かい?」
「恋人なんかじゃないわ!」
 ルイズはすぐ否定した。
「そうかならいいんだ。婚約者に恋人がいるなんて聞いたら、ショックで死んでしまうよ。」
 そう言いながらワルドは笑っていた。
「フオオオオン!」
 更にアルマロスが訴える声を上げた。
「ねえ、本当に休みましょうよ。」
「頑張ってくれってエールを送ってやってくれ。」
「うう……、アルマロス、ごめん! ギーシュがんばって!」
 どうしても止まってくれそうにないワルドに、ルイズは申し訳ない気持ちで一杯になり、後ろにいる二人に向かってそう叫ぶしかできなかった。
 それを聞いたアルマロスは、ギーシュを心配しながら馬を走らせ続けた。





***





 馬を何度も乗り換え、月ももう空に浮かんだ夜。辿り着いたのは、山道だった。
「?」
 確か港町に行くと言っていたはずだが、港がある場所じゃない。水の匂いがしない。かといって潮の匂いもしない。
「君はアルビオンを知らないのかい?」
「フォォン。」
 ギーシュの言葉にアルマロスは頷いた。
 その時、アルマロスは、嫌な気配にハッとした。
 横の崖から松明が何本も飛んできて、道を照らした。
 いきなり飛んできた松明の炎に、馬が驚いて、アルマロスとギーシュを放り出した。
 そこへ矢が飛んでくる。
 アルマロスは瞬時にベイルを出すと、ギーシュの上に降り注ごうとした矢を防いだ。
「すまない!」
「フオオン!」
 いいから逃げろという風にアルマロスは叫んだ。
 さらに降り注ぐ矢の雨。
 すると小さな竜巻が起こり、それを防いだ。
「大丈夫かね!」
「大丈夫です!」
 グリフォンに乗って駆けつけてきたワルドに、ギーシュが答えた。
「まさかアルビオンの貴族の仕業?」
「いいや、貴族なら弓矢は使わないさ。」
 疑問を飛ばすルイズに、ワルド
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