第六話 舞踏会
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
アルヴィーズの食堂の上の階のホールにて、舞踏会が開かれた。
美しく着飾ったルイズは、アルマロスを探していた。
「ねえ、アルマロス、知らない?」
「あら、ダーリンと一緒じゃなかったの?」
どうやらキュルケもアルマロスと探していたらしい。
その時、ホール中の明かりが突然消えた。
「きゃっ! なに!?」
ルイズが驚いて悲鳴をあげた。
するとホールのお立ち台のところが、ライトアップされた。
そこに水のような色の衣装を着たアルマロスが決めポーズを決めていた。
「アルマロス?」
すると聞いたこともない派手な音楽が鳴りだし、アルマロスが踊りだした。
舞うごとに割り増しされたアシッドグレイの髪が、水のような衣装が宙を舞い、呆気に取られていた生徒達や教師達は、やがてその踊りに魅入られていった。
見たこともない踊りであったが、激しく美しい踊りに激しい音楽は、心を打つ。
「素敵…。」
キュルケが胸の前で手を組んで、うっとりと見入っていた。
なるほど、キュルケは、この踊りを見て惚れたのかっと、ルイズは納得した。
音楽が終盤に差し掛かり、アルマロスが最後の決めポーズを決めると、音楽は一度鳴りやんだ。
次の音楽は上品なもので、アルマロスをライトアップする明かりとともに、アルマロスはお立ち台から降り、観客達である生徒や教師達が導かれるように道を開けた。
優雅に歩く先には、ライトアップされたルイズがいた。
「えっ? えっ?」
やがてアルマロスを照らすライトの明かりがルイズを照らし、アルマロスがルイズの前に立った。
そして優雅に跪くと、ルイズの手を取り、軽く口付けた。
顔を赤くしたルイズを、アルマロスが下から見上げる。
「フォォオオン。」
一緒に踊りましょうっと言いたげに、アルマロスが声をかけた。
パチンっと指を鳴らしたアルマロスの衣装が変わり、ルイズの衣装と並んでも装飾ない黒いきっちりとしたダンス衣装に変わった。
立ち上がったアルマロスは、小柄なルイズをリードするように手を取り、体を支えた。
ルイズは、導かれるままに動いていて、アルマロスと共に踊りだしていた。
クルクルとステップを踏み踊る二人に、周りの観客達は魅入り、うっとりとしていた。
体格差がありすぎるのにちっともそんなハンデを感じさせない。
教育として叩き込まれていた舞踏会でのダンスについては不安はなかった。アルマロスに身を預けることにルイズはちとも不安はなかった。
こんなにダンスが楽しく気持ちの良いものだとは知らなかった。あくまでも教育の一環として身に着けたものだったから。
やがてダンスは音楽と共に終わりを告げる。
決
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ