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アルマロスinゼロの使い魔
第五話  土くれ
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件といい、ここで責任を擦り付け合っても、盗まれたもんは戻ってこん。」
「オールド・オスマン!」
「おお、ミス・ロングビル。どこへ行っておったんじゃ。」
「申し訳ありません。朝から急いで調査をしておりましたので。」
「して、フーケの居場所は?」
「はい。近所の農民に聞き込んだところ、近くの森に廃屋に入っていった黒ずくめのローブの男を見たそうです。おそらく、彼は…。」
「ちょっと、待ちなさい。」
 オスマンがロングビルを止めた。
 オスマンの視線の先で、アルマロスが机に指で字を書いていた。
「……女じゃないのか?っと言っておるが…。女じゃったのか?」
「フオォォン。」
「何? 胸があったじゃと? 本当に見たのかね?」
 アルマロスは、間近でフーケを見ているので、強く頷いた。
「ミス・ロングビル。見間違えじゃないかのかね?」
「もしかしたらフーケは、女で、農民が見たのは変装している可能性があります。もしくは、本塔に現れたフーケが変装していたという逆の説もありますわ。」
 そう言われて、アルマロスは、考え込んだ。そんなことを言われたら自分が見たのが本当に女だったかどうか怪しくなってくる。
「ミス・ロングビル。そのフーケと思われる輩はどこに?」
「ここから徒歩で半日。馬で四時間といったところでしょうか。」
「すぐに王室に報告しましょう!」
「ばかもの! 王室なんぞに知られている間にフーケは逃げてしまうわ! そのうえ……、身にかかった火の粉を己で払えぬようで、なにが貴族じゃ! 魔法学院の宝が盗まれたのは、魔法学院の問題じゃ! 当然、我らで解決する!」
 オスマンが迫力ある声でそう怒鳴った。
 ロングビルが、微笑んだ。
 その微笑みを見たアルマロスは、はてっ?っと、ピクリッと眉を動かした。
「では、捜索隊を編成する。我と思う者は杖をあげよ。」
 しかし誰も上げなかった。
 それを見かねたアルマロスが挙手しようすると、隣にいたルイズが杖を上げた。
「ミス・ヴァリエール!」
 シュヴルーズが驚きの声を上げた。
「あんたは生徒ではありませんか! ここは教師任せて…。」
「誰もあげないじゃないですか。」
 ルイズが言い放った。
 そんなルイズを見て、アルマロスは、微笑み立ち上がった。
「アルマロス殿。行くのじゃな?」
「フォォン。」
 もちろんだとアルマロスは笑った。
「なら私も行くわ。」
「ミス・ツェルプストー! 君は生徒じゃないか!」
「ふん。ヴァリエールには負けられませんわ。」
 キュルケが杖を上げたのを見て、青い髪の少女も杖を上げた。
「タバサ。あんたはいいのよ。」
「心配。」
 キュルケは、そう言ったタバサを
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