第五話 土くれ
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青い髪の少女が杖を構えていた。
こんなところで決闘をするなということらしい。
二人は、憎々しげにお互いの顔を見て、杖を拾い、外へ出た。アルマロスは、心配してその後を追った。青い髪の少女も向かった。
本塔の近くの中庭に、ルイズとキュルケ、アルマロスとデルフリンガー、そして青い髪の少女が来た。
「フォオオン。」
アルマロスが、やめとけと言うふうにルイズに話しかけた。
「心配しないで、アルマロス。こいつにだけは負けたくないの。」
ルイズはそう言いつつ、汗をかいていた。
ゼロという不名誉な二つ名を持つルイズは、どんな魔法を使っても爆発で終わってしまう。
キュルケは、魔法の使い手としては結構腕が立つ方である。万が一にも勝ち目はない。
だが負けるわけにはいかないと、ルイズのプライドが叫ぶ。
先祖代々恋人を奪われ、戦争ではお互いに殺し合いだってしてきたライバルの家系であるキュルケにだけは負けたくないのだ。
そして…。
「私だって、アルマロスを守る。」
強く美しく優しい堕天使であるアルマロスに見劣りしないメイジになりたいと、願う自分がいる。
二人が同時杖を抜いた。
その時だった。
アルマロスがルイズとキュルケを掴んでその場から飛びのいた。
次の瞬間、二人がいた場所に、巨大な土の足が踏み込んでいた。
「なに? なんなの!?」
「あれは…。」
本塔の傍に、30メートルはある巨大な土のゴーレムがそびえ立っていた。
普通の服を身に着けていたアルマロスの恰好が、ウォッチャースーツに変わる。
ゴーレムの足がアルマロスに迫った。
アルマロスは、後方に飛び、その足を避けた。
「アルマロス!」
ルイズが叫ぶ。
アルマロスは、体制を整え、ゴーレムを見据えた。
その時、ゴーレムの後ろ。つまり本塔の壁に誰かがいるのを見つけた。
あいつか、っとアルマロスは、狙いを定め跳躍した。
ゴーレムを足場にし、本塔の壁にいる人物目がけて飛んだ。
ローブで顔を隠したその人物は、薄く笑っていた。
アルマロスは、拳を握り大きく振りかぶった。
ローブを纏ったその人物、ゴーレムの操り手は、ヒョイッと避け、アルマロスの拳が本塔の壁に当たった。
拳はめり込み、大きくヒビが入った。
すると背後からゴーレムの拳がきた。
アルマロスは、壁に張り付き、壁を踏み台にして飛んでその拳を避けた。
ゴーレムの拳により、アルマロスが殴ったためにヒビが入っていた本塔の壁が崩れた。
その崩れた隙間に、ローブの人物が入り込んだ。
地面に着地したアルマロスは、本塔を見上げた。
ローブの人物が逃げていくのを見て、追い
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