第三話 堕天使とハルケゲニアの伝説
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はうっとりした目でアルマロスを見ていた。
***
翌日目を覚ましたルイズが見たのは、なんか落ち込んでいるアルマロスだった。
ダンス衣装ではなく、ウォッチャースーツ姿に戻っている。
「なにかあったの?」
「フォォン…。」
アルマロスは、布団の上に指で字を書いた。
「嫌われたかも?って、なにしたのよ?」
昨日のことをアルマロスが説明した。
暇だったのでダンスを踊ってたら、それをメイドらしき少女に見られ、籠を落としていたので声を掛けようとしたらそのまま逃げられてしまったのだと。
「別にあんたが悪いわけじゃないんでしょ?」
「フォン…。」
「気にしない方がいいわよ。」
ルイズはそう言って励まし、アルマロスは、少し考えたが頷いた。
「ねえ、アルマロス。明日は、虚無の日なんだけど、城下町に行ってみない?」
ルイズからの提案に、アルマロスは、キョトンッとした。
「アルマロスは、まだこのトリスティンのこと知らないでしょ? もしよかったらって思って…。嫌なら、いいわよ?」
するとアルマロスは、そんなことはないと首を振った。
あ、でもっと…、ルイズは言った。
「その恰好は目立つわね…。」
「フォォン?」
アルマロスは、自分のウォッチャースーツを見た。確かにこれでは悪目立ちしてしまう。
ならばと、アルマロスは指の関節をパチンッと鳴らした。
すると一瞬にしてアルマロスの衣装が変わった。
古代ギリシアの衣装のようなそれは、上半身の片側半分が見えてしまっている。
「も、もうちょっと、露出が少ないのがいいわね!」
アルマロスの肉体は美しく、目立つのでルイズは慌てた。
フムッと考えたアルマロスは、再び指を鳴らし、衣装を変えた。
かつて天使だった頃、身に着けていた質素な衣装になった。
「うん…。まあいいじゃないかしら?」
「フォン。」
アルマロスは、街に行ったら、この世界の衣装を見て参考にしようと決めた。
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