第二話 堕天使VS青銅
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恐る目を開けて、やっと何が起こったのか理解した。
やはり異世界の堕天使とはいえ、堕天使は堕天使だ。ルイズが予想した通りギーシュは、アルマロスに勝てない。
我に返ったギーシュは、杖を振るって、七体のワルキューレを錬金した。さっきの素手のワルキューレと違い今度は槍や剣、斧などの武器を装備している。
「青銅でできたワルキューレを片足で一撃とはね…。何かの武術の心得があるということか。恐れ入ったよ、だけどこれでもう手加減はしない。覚悟しろ!」
七体のワルキューレが円陣を組んでアルマロスに襲い掛かった。
四方から武器が突き出され、振り下ろされる直後、アルマロスが消えた。
「消え…、どこに? なっ!」
アルマロスが消えたことに驚いてアルマロスを探したギーシュは、宙を見上げて驚いた。
アルマロスは、十数メートルも高い位置に跳躍していたのだ。とてもじゃないが人間の跳躍力じゃない。
跳躍したらあとは落ちるだけだ、それを狙い、ギーシュは、ワルキューレで落ちてくるアルマロスを攻撃しようとしたが、アルマロスは、空中で足を抱えて回転し、体制を整えると、一体のワルキューレの両肩に着地して落ちてきた時の速度を利用して押し潰し、潰れたワルキューレを踏み台にしてワルキューレの陣形の外へ抜け出した。
地面に着地したアルマロスを残り六体のワルキューレが襲い掛かるが、前方の四体のワルキューレが、アルマロスの回転蹴りで粉々に粉砕された。
続けざまに槍のように突き出されたアルマロスの掌が一体のワルキューレの顎に決まり、頭がもげる。
最後の一体が突撃してくると、アルマロスは、ワルキューレの腕を掴み、凄まじい速度で背負い投げをして地面に叩きつけてグシャグシャにした。
頭がもげてたワルキューレがアルマロスの背後から剣を振り下ろそうとすると、振り向きざまに目で捉えられない速度で拳と蹴りの連打が入り、頭のないワルキューレは、地面にバラバラになって散らばった。
自慢のワルキューレがあっという間に素手で倒されてしまい、ギーシュは、足を震わせ、恐怖で今にもその場にへたり込みそうになった。
アルマロスの格闘技。その動きは、実に優雅で、踊っているようにも見え、見る者を魅了する美しさがあり、まさに武術…と言うに相応しいものだった。
アルマロスがただの人間じゃないというのは、召喚された時と、教室であった大声事件で分かっていたはずなのに、何をもって彼をただの平民だと判断してしまったんだと今更な後悔したがすでに後の祭りである。
アルマロスが、スタスタと早くもなく遅くもない速度でギーシュに向って歩いてくる。
ギーシュは、最後の力を振り絞って九体目のワルキューレを練成し、自分の前に立たせたが、先に練成して戦わせたワルキューレ達がア
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