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アルマロスinゼロの使い魔
プロローグ
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ルに見限られたアザゼルにとどめをさし、イーノックと戦った。
 他の堕天使達とネザー化しても意識はしっかりあった他の堕天使と違い、冥界の底で闇にどっぷり漬かってしまったアルマロスの心は、消えかけていた。イーノックの旅路を補佐してきたアークエンジェル達が諦めろと言うほど手遅れな状態だった。
 そんな状態のアルマロスがイーノックを見て、望んだのは。
 イーノックに自分を倒してもらい、闇の束縛から解放してもらうことだった。
 そして、望み通りイーノックに倒され、浄化されて消えていく最中アルマロスは、正気を取り戻し、失った声で、口の形で、イーノックに伝えた。
 『ありがとう』と。
 そしてアルマロスは、他の堕天使同様に永遠の牢獄に送られたはずだった。
 しかし牢獄に送られる途中で七色の鏡が出現したのだ。
 肉体を破壊されてから送られてきたアルマロスがそれを回避することができるはずがなく、そもそも鏡があったことすら知らないまま、彼は鏡の向こう側にある別世界へ召喚されることとなった。
 ルイズという少女によって召喚されたアルマロスは、なぜか倒される直前だったネザー体のままだった。
 アルマロスを創造した神も、堕天使た後生命維持装置としてウォッチャースーツを与えたベリアルもいない別世界で、下級天使でしかないアルマロスが存在を保てるはずがなく、このまま崩れて消滅するしかない状態だった。
 それをルイズが救った。
 ルイズが口づけをした瞬間、アルマロスは、ハルケギニアに存在する二つの大きな力によってこの世に存在することを許されたのだ。
 左手と、右胸にあるルーン。
 それは、ブリミルの使い魔である伝説のガンダルーヴと、名前さえ語り継がれていない四人目のブリミルの使い魔だとされる名前を言うのも憚れると歌に詠まれる、リーヴスラシルのルーンだった。




 これが、別の世界で人間に憧れて堕天使となった天使と、ゼロの二つ名を持つ人間の少女の物語の始まりであった。
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