騎士のリベンジェンス
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だ犠牲を増やすだけだという意見も出ていますが、一方で管理世界出身者からは今まで協力してきたのに身代わりにして切り捨てるのか、などの批判的な意見が多数寄せられています。これらに対し、管理局からの声明はまだ発表されていません』
そりゃあ世界単位の話だもの、個々人の意見だけでは決められない案件だよね、普通は。だけど私にとってこのミッドチルダという世界は、いわば次元世界に巣くう寄生虫も同然だった。周りから搾取して維持させている、力に固執した者達の巣窟。正直、いる意味ある?
『だから貴様はミッドを見捨てるのか! 貴様のエゴで世界を敵に回すつもりか!?』
……レジアス、あなた達管理局が先に手を出したのが悪いんだ。何もしてこなければ、私だってこんなに嫌うことは無かったんだよ。
『―――速報です。撃沈したアースラに搭乗していたクルー、及び本局所属の局員の救助活動が開始されました。アースラは現在、ミッド沖5マイルほどの海底に沈没しており、救助活動が難航していたのは入り口のロックが作動していたためで、それが先程解除されたので救助を行えるようになったとのことです。なお、救助された人は海岸最寄りの病院に搬送される予定ですが、病院側は連日の襲撃で収容人数の許容範囲を超えてしまっているため、被害が少なければ怪我人を匿う場所を提供してくださいとのコメントを―――』
「ん、生きてたんだ、あの艦の人達」
「あの時は出てこなかったんじゃなくて、出られなかったんだね。でもロックが作動って、ハッキングか何かで出口を塞がれてたのかな?」
そういえば……あの時ハッキングを行っていた人物を一人知ってるけど、ターゲットはアースラじゃなくてギジタイだったから、この件とは関係ないと思う。まあ関係はなくとも、何かしら知ってるかもしれないけど。
こんなことを話す私達をよそに、テレビでは防水カメラを通じてアースラ内部に閉じ込められてた局員や子供達の姿が、視聴者にも無事だと示すように映されていた。なぜ子供が? と一瞬思ったが、本局がギジタイに変形した際に放り出された人を救助したものの、その後に撃墜してしまったからだろうと納得した。
……それにしてもあの人達、なぜか大人だけ胸部にこぶのような大きさの腫れがあるように見える。見た目はエグイし気味も悪いが、私はあそこから嫌悪感とは違う別の恐怖を感じた。なんでだろう……?
「そういや話は変わるけど、シャロンは知ってる? クアットロ達がミッドに来てた理由」
「いや、知らない。そもそも彼女達は何者なの?」
「一言で言うと元テロリスト」
「え」
「彼女達戦闘機人は、培養された細胞から精製された人間に機械を組み込む改造をして誕生してる」
「先天的に改造されてるから、サイボーグというよりアンドロイ
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