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リリなのinボクらの太陽サーガ
騎士のリベンジェンス
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だけど、ヒトだろうとアンデッドだろうと効果はちゃんとある。ただ、これを俺から外すということがどういう意味を持つのか、シャロンは重々理解してくれ」

「……要は余程のことが無い限り、封印は解くなってことね」

首輪の秘密を知って少し恐怖を感じたけど、打つ手が無くなった時の逆転の切り札だと思えばいいだろう。タイミング次第じゃ、後で取り返しがつかなくなりそうだけど。

その後、フーちゃんを背負った私はシェルターを出て、食堂に移動する。なお、このシェルターは昨日の襲撃の際に市民も匿っているため、食堂にはアウターヘブン社員ではない多数の人の姿が見られた。

「こんなに知らない人がいると、ちょっと酔いそう」

「ん、朝食もらったら空いてる席探そう」

「あ、ごめんケイオス。フーちゃんのミルクも作らないといけないから、私の分の朝食も運んでおいてくれる?」

「(きゅるる)はぅ……」

「ああ、ならあそこでお湯もらえるぞ。わかってると思うけど、温度調整には気を付けて」

「その辺りの調整は炎と水の月光魔法もあるから大丈夫」

「月下美人のエナジーで赤子のミルクを温度調整……贅沢な使い方だ」

確かに。聞く人が聞けば、なぜそんなことに使った? と呆れる……いや、現在エナジー使いが全滅している管理局がこれを見れば、レジアス辺りは発狂しそうなぐらい頭を抱えるかもしれない。

「人肌の温度……よし、このくらいかな」

とりあえずミルクが完成したので辺りを見回すと、ケイオスが窓際に近いテーブルを確保してたのでそこに着席する。なお、朝食のメニューは鮭の切り身の塩焼き、ほうれん草と鰹節の胡麻和え、みそ汁にご飯で和食風だった。栄養バランスや、市民の分も多く作る必要があったという意味ではちょうどいいメニューだろう。

「「いただきます」」

「あす」

手を合わせ、食料になった命に感謝を送ると、隣でフーちゃんが私達の真似をする。なお、この食事の挨拶という日本文化は昔サバタさんから教えてもらい、いつしか私の中でも習慣になっていた。

『―――おはようございます、ミッドチルダ・ニュースです。昨日のミッドチルダ襲撃が起こる直前に発覚した、イモータルへの他管理世界の譲渡についてですが、これは一昨日の襲撃の後に極秘に行われた停戦協定の会談時に出された条件のようで、これに対して管理局はまだ返答していないと―――』

テレビでニュースキャスターが昨日の出来事について話しているのを、私は横目で眺める。避難してきた市民も自分達の今後に関わるこのニュースには注目しており、さっきまで騒がしかった食堂内がやけに静かになっていた。

『―――管理局は本局が占拠され、局員のエナジー使いも全員が戦闘不能という話があります。この状態での戦線維持はた
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