暁 〜小説投稿サイト〜
小ネタ箱
オリジナル
あの家に帰りたい(完結)
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
に帰宅中、男は異世界に召喚されたのだった。
 異世界でチート能力をもらって、贅沢をして、様々な見目麗しい女性に言い寄られても、男の心には全く響かなかった。
 男の願いはただ一つ。

「何度でも言ってやる! 俺は絶対に、絶対に帰ってやる!」

 魔王を倒せば帰ることができると聞いて、周囲から止められようと死ぬ気で、驚くほどの短期間のうちに、魔王を討伐したのだった。

「待ってください! たしかに騙していたのは謝ります! ですが、ですがどうかこの地に留まり私たちの光となってください」
「ふざけるな!」

 男は騙されたのだ。魔王を倒しても男は帰ることはできなかった。
 だが、魔王の最期の言葉が、男とこの世界の運命を決定づけた。

『一定数の人間殺し、魔王の資格を得れば、異世界へ渡ることもできよう』

 死闘を繰り広げた男は、かつての仲間だったものを一瞥すると、無尽の野を進むがごとく、人間を殺していく。
 勇者パーティーが全滅したことで、勇者を止められるものはもういなかった。

 ――こうして、新たな魔王が誕生した。男の行方は、誰もしらない。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ