第一章
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読書百回
紅京は自分の成績のことで悩んでいた、それでだった。
必死に勉強していた、だがそれでも中間テストでは思ったよりも成績がよくなく親にも夕食の時にぼやいた。
「俺結構以上に勉強したんだけれどな」
「それでもか」
「成績は思ったよりもなのね」
「ああ、何かさ」
箸で夕食のおかずの豚の生姜焼きを食べつつ言った、おかずは生姜焼きの他にはマッシュルームのスープとキャベツを酢漬けにしたものだ。どれも京の好物だ。見れば黒髪を真ん中で分けた鋭い目の少年だ。背は一七〇と中学生としては大きめですらりとしたスタイルだ。
「もっとな」
「いいと思ってたんだな」
「勉強したから」
「五教科で四五〇点いきたかったんだよ」
国語、英語、数学、理科、社会でというのだ。
「それだけな」
「それがだったんだな」
「四百三十二点だったんだよ」
そこまでだったとだ、京は父の孝守に話した。
「いけると思ったのにな」
「それでも相当と思うけれどね」
母の理美はこう息子に言った、恰幅のいい身体はすらりとした夫や息子とは正反対である。
「四百三十二点で」
「目標に行けなかったからな」
「だから言うの」
「駄目だったよ」
負けた気持ちになってだ、京は母に言った。
「そう思ってるよ」
「贅沢って言えばな」
「贅沢よね」
「四百三十二点でこう言うのは」
「ちょっとね」
「そうも思うがな」
「俺はそうなんだよ」
京は両親に自分の考えを述べた。
「それだけいきたいんだよ」
「そうか、じゃあな」
「もっと勉強頑張ることね」
「塾にも言ってるけれどな」
「もっと頑張りなさいね」
「そうするよ」
こう両親達に応える京だった、それで次の期末試験には目標の五教科で四百五十点、美術や体育を入れて八百十点を目指してより勉学に励むことにした。だが。
今の勉強の仕方では駄目だと思った、それでどうすべきかと悩んだ。
それであれこれ考えて塾で親しくしている他校の生徒に言うとこう言われた。
「じゃあ昭鋭先生に相談してみたらどうだよ」
「ああ、昭鋭先生か」
「あの先生京大だろ」
言わずと知れた日本でもトップクラスの大学だ。
「それも医学部でな」
「主席で出てだよな」
「ああ、医師免許も持っててな」
医者でもあるのだ。
「それで大学院にも行ったな」
「ガチの人だな」
「今はうちの塾で先生しながら大学の講師もしてな」
「けれどだよな」
「将来はな」
「京大教授って人だからな」
そう言われているのだ、その先生は。
「だからもうな」
「勉強ならか」
「あの人に聞くのが一番だろ」
それこそとだ、その生徒は京に話した。
「そうだろ」
「そうか、じゃあな」
「
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