第三十四幕:夜華に舞う虹
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時崎「ちょっと、すまない。あれを買ってきていいかな?」
笹夜「はい♪ では、ここで待ってます♪」
時崎「ありがとう!」
俺は夜店で「プチカステラ」を買った。
心桜「お兄さん、プチカステラ?」
時崎「そう」
笹夜「まあ♪ 時崎さん、お好きなのかしら?」
七夏「・・・・・」
時崎「まあ、好きだけど、これは凪咲さんへのおみやげにと思ってね」
心桜「お兄さん、なかなかできてますなぁ!」
時崎「まあ、凪咲さんからご支援を頂いてるからね。勿論みんなの分もあるよ!」
心桜「わぁーい!」
七夏「柚樹さん!」
時崎「え!?」
七夏「色々、ありがとうです☆」
笹夜「〜♪」
風水へ戻る帰り道、辺りはすっかり暗くなっていた。花火大会が終わった後の少し寂しい感覚・・・三人の浴衣を照らす光も少なくなって、華やかさが控えめになった事も寂しい感覚へと繋がってゆく。その代わり、静かな夜道を歩く三人の足音と、虫の音が心地良く、今度は耳を楽しませてくれる。
心桜「浴衣で夜店は久々だったけど、楽しかった!」
七夏「はい☆」
笹夜「私も楽しかったです♪」
心桜「そう言えば、笹夜先輩と一緒に夜店は初めてですよね!」
笹夜「ええ♪ 昔の七夏ちゃんと心桜さんのお話も聞けました♪」
その頃の七夏ちゃん達と高月さんは、まだ出会ってなかったんだな。
七夏「ここちゃー、あんまり昔の事は・・・」
心桜「え!? いつもとそんなに変わんないでしょ?」
七夏「そうじゃなくて、柚樹さんも一緒だから・・・」
時崎「俺!?」
七夏「えっと、昔の事は恥ずかしいから・・・」
時崎「じゃ、俺も昔の事を七夏ちゃんに話すよ!」
七夏「え!?」
時崎「それじゃ、ダメかな?」
七夏「くすっ☆ また、機会があれば♪」
心桜「つっちゃー、今訊かないの? チャンスだよ!」
笹夜「心桜さん!」
心桜「え!? あ、そういう事ね!」
時崎「?」
七夏「・・・・・」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
七夏「ただいまぁ☆」
凪咲「お帰りなさいませ」
笹夜「ただいま・・・でいいのかしら?」
心桜「いいと思います! ただいま!」
七夏「くすっ☆ 」
時崎「ただいま。凪咲さん! これ!」
凪咲「あら? カステラかしら?」
時崎「はい、よかったらどうぞ」
凪咲「ありがとうございます♪」
七夏「花火、とっても綺麗でした☆」
笹夜「ええ♪」
心桜「夜店も楽しかったよー!」
凪咲「よかったわ。お風呂の準備、できてますから、みんなで流してくださいませ」
七夏「はーい☆」
凪咲「柚樹君は後でいいかしら?」
時崎「はい」
心桜「んでは、早速お風呂と参りますか?」
七夏「くすっ☆ 柚樹さん、また後で☆」
時崎「ああ!」
笹夜「失礼いた
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