第三十四幕:夜華に舞う虹
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るはずだ。三人と俺は、言葉無く花火の色に染まっていた。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
心桜「ふー、花火終わりかな?」
七夏「とっても綺麗でした☆」
笹夜「ええ♪ 音がとっても大きくて驚きました♪」
心桜「笹夜先輩! 飴細工店で凄く綺麗な飴があったよ!」
笹夜「そうなの?」
心桜「最後にみんなで『運試し』やってみない!? もちろん、お兄さんもっ!」
時崎「おっ! いいね!」
皆で飴細工店に向かう。そこに並ぶ飴は、とても細かい造形の動物や乗り物の飴・・・まるでガラス細工で出来たように綺麗だった。
時崎「これは、凄いな!」
心桜「でしょ! このくじ引いて、当たったら貰えるんだって!」
時崎「よし! すみません! 四人分お願いします!」
店主「ありがとう! では、こちらから引いてください」
時崎「七夏ちゃん! 高月さん!」
心桜「いっせーのーでっ!」
筒に入った棒状のくじを、四人一斉に引いた。
心桜「あら〜」
七夏「えっと・・・」
時崎「これは・・・」
笹夜「まあ!」
心桜「さ、笹夜先輩のだけ、棒の先の形が違う!」
店主「お、お譲ちゃん! 当たりだよ! おめでとう! この中から好きなの選んで!」
笹夜「ええっと・・・」
七夏「笹夜先輩☆ 凄いです☆」
店主「他の三人は、残念! こっちからどうぞ」
心桜「あははーはぁ・・・」
こうして、高月さんは、見事にガラス細工のような飴を手にした。高月さんが選んだ飴は孔雀だろうか、長い羽はたたまれているが、その姿は優美で高月さんのイメージと重なった。高月さんが翼を広げて羽ばたく姿・・・百貨店でのピアノ演奏を思い浮かべる。
高月さん以外は、はずれの飴・・・これは、どう表現すればいいのだろうか? 割り箸の先に水飴を付けて、薄く丸い麩菓子で挟んだような物だ。
時崎「この『はずれ飴』も、りんご飴と同じく夜店でしか見かけないな」
心桜「そだねー」
七夏「ふわふわしてて可愛いです☆」
笹夜「すみません、私だけ・・・」
心桜「いえいえ、絵的には今の状態がいいんじゃない?」
時崎「絵的か・・・よし! 一枚撮るよ!」
七夏「はい☆」
俺は、飴を持つ三人を撮影した。
時崎「高月さん! 笑って!」
笹夜「は、はい!」
飴を持つ三人をもう一枚撮影した。
心桜「ありがとね。お兄さん!」
七夏「他に見ておきたいお店、ありますか?」
笹夜「私は十分に楽しめました♪」
心桜「あたしも! つっちゃーは?」
七夏「私も、たくさん楽しめました」
時崎「じゃ、風水に戻りますか」
七夏「はい☆」
夜店を見ながら駅前へと向かう。帰る途中、俺はある夜店に目が留まる。
七夏「柚樹さん? どしたの?」
心桜「ん? お兄さん?」
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