第三十四幕:夜華に舞う虹
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ら! 探してた笹夜先輩もここに居るよー」
主 &笹夜「え!?」
心桜「さっき、お兄さん『高月さんは?』って話してたよ?」
笹夜「まあ♪ 時崎さん、何かしら?」
時崎「え!? あ、いや。特に深い意味は無かったんだけど」
天美さんのタスクが残っていた。しっかりと強制終了させておくべきだった。
心桜「意味もなく、無意識に笹夜先輩の事が出てくるなんて!」
時崎「意味はある! 三人一緒じゃないのっていう意味が!」
笹夜「心桜さん!」
心桜「あはは!」
七夏「柚樹さん☆ 冷茶、どうぞです☆」
時崎「ありがとう」
笹夜「そう言えば、少し気になる事があります」
心桜「ん? 笹夜先輩? どうされました?」
時崎「高月さん?」
高月さんは携帯端末を手に取り、話を続ける。
笹夜「スリムフォンに『KAZAMI』っていうネットワーク名が表示されてて」
時崎「それは今日、七夏ちゃんの家に無線ネットワーク機器を設置したから、ゲストIDでアクセスできると思うよ」
笹夜「まあ♪ いいのかしら?」
七夏「えっと・・・」
七夏ちゃんがこっちを見てきた。
時崎「丁度、テストにもなるから、アクセスしてもらえると助かるよ。パスワードは同じKAZAMIで大丈夫だから!」
笹夜「はい♪」
時崎「どうかな?」
笹夜「あ、無事接続できました♪」
時崎「良かった」
心桜「風水も進化してますなぁー」
七夏「柚樹さんのおかげです☆」
時崎「明日、三人にアルバム作りの事で協力してもらいたいんだけど、いいかな?」
心桜「もちろん!」
笹夜「ええ♪」
七夏「ありがとうです☆」
時崎「じゃ、ちょっとその準備もあるから、これで!」
七夏「はい☆」
心桜「お兄さん、もう部屋に戻っちゃうの?」
笹夜「時崎さん、お忙しいみたいです」
時崎「とても、充実してるよ!」
笹夜「まあ! 良かったです♪」
部屋に戻って、早速アルバム制作作業を行う。元気な天美さん、お淑やかで上品な高月さん、そして、可愛い七夏ちゃんの写真を見て。なんとか七夏ちゃんへ「可愛い」と伝えて心から喜んでもらえる方法はないかを考える。天美さんや、高月さんの協力があれば、その理由もきっと、分かると思う。気にはなるけど、今は集中して「可愛い七夏ちゃん」のアルバム作りを進めるのだった。
第三十四幕 完
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次回予告
虹は、太陽があって生まれる光だと思っていた。
次回、翠碧色の虹、第三十五幕
「太陽よりも輝く虹」
ふたつの虹は、そうではなかったと改めて気付かされる事になる。
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