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緑の楽園
第三章
第28話 暗殺者
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たに教えて、そのうえで、あなたがこちらの提案を拒否した場合は……」

「ああ、なるほど。それを教えることは可能だが、その場合は『仲間に入らなければ殺す』ということか」
「はい。そういうことになります。今お互い武器を置いていますが、恐らく素手同士で戦っても、僕はあなたを殺せると思います」
「まあ、そうだろうな」

「……」
「……」

「…………」
「…………」

 タケルはまた、頭を掻いた。

「ええと。そのうえで、聞く覚悟はあるんですか?」
「ない」
「……」

 少し、目が薄暗さに慣れてきた。
 彼を見ると、困ったなというような顔をしている。

「そんな顔をされてもな。中身もわからない組織には入りたくないし、聞いたら選択肢が一択になってしまうことも聞きたくない。それは普通だろ」
「そうですね……」

「……」
「……」

 また妙な間ができた。

「じゃあ、問題のない範囲で教えてもらうというのはどうだ?」
「いいでしょう。少しお話します」

 このタケルという暗殺者は、戦闘は得意なのだろうが、話はあまり得意ではないのだろう。
 話の進め方を知らない者同士が話し合っているので、お互い訳がわからなくなってきている感じがした。

「我々は『人間』なのです」
「そりゃ人間なのは見ればわかる」
「その意味の人間ではありません。この世界の、人間を称する者たちとは違う『本当の意味での人間』ということです」
「本当の意味での人間?」
「そうです。そしてあなたも人間。つまり我々は同志というわけです」
「……? さっぱり意味がわからない。もう少し補足をしてほしい」

 話の内容は、まったく要領を得ない。
 本当の意味での人間などと言われても、新手の中二病としか思えなかった。

「少しわかりづらかったですか。ではそれも説明させてもらいます」

 いや少しどころじゃねえよ、と突っ込みを心の中で入れる。
 今度は、ボロッと口から漏れてしまうことはなかった。だいぶ落ち着いてきた証拠だ。

「あなたは、遥か昔から来た古代人ですよね」
「何でそれを知っている? お前に言った覚えはないぞ」
「それは今言えません」
「なぜ……いや、いい。続けてくれ」

 突っ込んで聞こうと思ったが、少し思い当たるところはあった。
 話を続けるよう促す。

「我々は、あなたの時代の流れを直接くんでいます」

 タケルの表情が、気のせいか若干誇らしげになったように見えた。

「あなたはこの時代に来て、文明のレベルが妙に低いと思いませんでしたか?」
「ああ、思った。何があってこうなったのだろう、とね」

 もちろん、僕もその時代を生きていたわけではありませんが――そう前置きして彼は続
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