機動戦士ガンダム
2182話
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あやかとのやり取りがあった日の翌日。俺の姿はクレイドルにある政庁の中にあった。
当然のようにルナ・ジオンの幹部と言えるメンバーも揃っており、シャドウミラーからも政治班から何人かの姿がある。
今回ここに集まったのは、俺の提言というか、連邦軍の誰と接触するかということについてだ。
「そんな訳で、軍政家としても名高いゴップを俺は押す」
その言葉に、話を聞いていた者達はそれぞれ色々な態度を取る。
シャドウミラーから派遣されている者達は、前もって今回の一件で俺がゴップを推薦するという事や、その理由……ジャブローのモグラと言われてはいるが、その力量は特筆すべきものがあるという説明を受けている。
政治班からの報告だと言えば、シャドウミラーの者はまずそれを疑うような事はない。
……ルナ・ジオン側でも、シャドウミラーと付き合いの長い者達であれば、こっちの説明に納得もする。
だが、それは逆に言えばシャドウミラーと親しくない相手にとっては、そう簡単にこっちの言葉を信じる訳にはいかないという事を意味していた。
「ジャブローのモグラと接触ですと? あのような者に、何が出来ると言うのです」
真っ先にそう不満の言葉を口に出したのは、アンリが仲間に引き入れた政治家の1人だ。
向こうにしてみれば、シャドウミラーというのは自分達が甘い汁を吸うのを邪魔する奴……と、そういう認識がある為か、当たりが厳しい。
実際にコバッタや量産型Wといった面々の力で不正を働けなくなっているし、それでも働いた者は逮捕された上で農場に送り込まれている。
その辺の事情を考えれば、向こうがこっちに対して友好的に接する筈はない、か。
もっとも、だからといってこっちも言われっ放しというのも面白くはない。
「なら聞くが、俺達ルナ・ジオンの主要な敵は、現在のところはジオン公国だ。そうである以上、連邦軍と繋ぎを取っておく事は、必須じゃないのか?」
「それは……」
言葉に詰まる政治家。
向こうも、俺の言ってる事が間違っている訳ではないというのは、理解しているのだろう。
だが、それでもシャドウミラーが気にくわないというのもあるし、何より一番大きいのは、やはり連邦という組織に対する敵対心だろう。
ザビ家の政治を嫌がっていたのは間違いないが、だからと言って別にこの者達は連邦のシンパという訳ではない。
サイド3という、言わばサイドそのものが反連邦という場所の出身ある以上、当然ながら連邦に対して思うところがあるのは確実だった。
「現在のルナ・ジオンは、俺達シャドウミラーが全面的にバックアップしている。それは、現在俺達がいるクレイドル、それに幾つも存在する月面都市で量産型Wやコバッタが政治家達の監視……いや、監査を行っている事や、メギロー
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