第九話
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ちかねの今週末の特別カリキュラムについて説明するわね。Z組の特別なカリキュラムは、課外活動のことよ。あなた達にはこの紙に書かれている場所に行って、用意された課題をこなしてもらうわ。皆、紙を渡すから受け取って。」
先程の試合のやり過ぎの埋め合わせをカイムに約束させ納得したサラは全員に紙を配った。
紙を配られるまでアリサとフィーは一杯付き合うという部分でカイムを睨み、ラウラはその部分に思う所はあったがそれ以上に刀ではなく剣の技を見た事で今まで以上に闘争心の篭った目で彼を見つめ、他のメンバーもラウラほどではないが似たような目で見ていた。
尚エリオットとエマは武器やポジションに加え穏やかな気性ゆえにそんな光景を苦笑いしながら見ていた。
紙を受け取り詳細を見るとそこには三日後の特別実習の行き先の地名と班の振り分けが書かれていた。
【4月 特別実習】
A班:リィン、カイム、アリサ、ラウラ、エリオット
(実習地:交易地ケルディック)
B班:エマ、マキアス、ユーシス、フィー、ガイウス
(実習地:紡績町パルム)
カイムが向かう事になった場所は帝国東部・クロイツェン州にある交易が盛んな土地、ケルディック。ユーシスの実家<アルバレア公爵家>が治める土地である。
交易が盛んなのでもしかしたら珍しい食材などを調達できたりするかもしれない。
とはいえカイムとしてはそれよりも班の組み合わせを、もっと言うならB班の組み合わせを見て顔を引き攣らせていた。
「ど、どうして僕がこの男と……!」
「……あり得んな。」
案の定、当事者のユーシスとマキアスは組み合わせをみて顔を歪ませていた。
他のメンバーはどこか憂鬱そうな顔をし、フィーに至ってはカイムに変わってくれという視線を投げかけていた。
諦めろという視線を返すと頬を膨らませてプイッと横を向いてしまった。
サラはその全てをスルーし話を続けた。
「日時は今週末を予定しているわ。実習期間は2日間くらい。各自はそれまでに準備を整えて英気を養っておきなさい♪
それじゃあ、解散!」
その言葉を合図に解散し、各自寮に戻っていった。
そしてその晩……
「ほ〜らカイム何してんのよ、早く注ぎなさいな。そしてアンタももっと飲みなさい。」
「飲みすぎだ、そして仮にも生徒に酒を勧める教師があるか。」
サラの酒に付き合っていた。
「こんな美人とお酒飲んでるのに反応が淡白ねぇ、やっぱり同い年くらいがいいの?」
「そんなんじゃねえよ。ただ……いやなんでもない。」
サラの言葉に否定を示した後、少し考えてそう答えた。
サラはそれを聞き暫くカイムを睨んだ後、溜息をついて話し始
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