第68話(2章終了)
[9/12]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
見せた女神アストライアの浄化の焔で”巨イナル黄昏”のトリガーとなるエレボニア帝国に眠る”呪い”を浄化させることは可能か?」
「………可能よ。”聖なる裁きの炎”は”全ての呪いや罪を浄化する炎よ。”その炎の前では例え”邪神”すらも浄化されるわ。しかもその”呪い”は話に聞く所”至宝”―――空の女神が人に与えた”神器”が原因で生まれたそうだから、お姉様の身体に宿っているセリカならば、確実に浄化できると思うわ。」
「そうか………」
「ちなみにアイドス様ではその”聖なる裁きの炎”は使用できないのでしょうか?サティア様の身体に宿っているという意味ではアイドス様も同じ条件になりますが………」
アイドスの答えを知ったヴァイスが静かな表情で頷いた後ある事が気になっていたリセルはアイドスに訊ねた。
「貴女達も知っているでしょうけどこの身体はキーア―――”零の至宝”によって作られた”アストライアお姉様そっくりの肉体”であって、アストライアお姉様自身の肉体ではないわ。だから当然アストライアお姉様のみしか扱えない”聖なる裁きの炎”を私が扱う事は不可能よ。」
「しかし”慈悲の大女神”である貴女のみが扱える”神術”ならば、”聖なる裁きの炎”とやらと同等の効果があると思われるのですが。」
「そうよね〜。”慈悲の大女神”なんだから浄化の神術の一つや二つ、扱えて当然だと思うわよ。呪われた存在や邪悪なる存在を滅する事も考えようによっては”慈悲”でしょう?」
「さ、さすがにそれは偏見なのでは………」
アイドスの説明を聞いて新たなる疑問が出たリザイラとベルフェゴールの意見を聞いたメサイアは苦笑しながら指摘した。
「――――一応、私が扱える神術で”聖なる裁きの炎”に匹敵する浄化の神術はあるわ。」
「………そういう事はもっと早くに答えなさい………」
「フフッ、ですがエレボニアの”呪い”を浄化する手段が増えた事は朗報かと。」
「ええ………”切り札”は多い事に越したことはありません。――――ましてや世界の命運がかかっているのですから。」
アイドスの答えにヴァイス達と共に冷や汗をかいて表情を引き攣らせたフェミリンスは我に返ると疲れた表情で指摘し、サフィナはセシリアと共に苦笑した後表情を引き締めて空を見上げた。
その後調整が終わった武装を受け取った第U分校の面々がそれぞれ列車に乗り込む中、ユウナはエリィ達と共に見送りに来ていたケンとナナに別れを告げようとしていた。
「―――ケン、ナナ!お父さんとお母さんによろしく!手紙もいっぱい書くから二人とも良い子で、元気でね………!」
「うんっ!ねーちゃんもゲンキでなー!」
「クルトちゃんとアルちゃんとゲルドちゃんもまたねー!」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ