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ハルケギニアの電気工事
第33話:一旦改革は任せて??調査旅行に行きましょう!!
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用となります。
 この中で屎尿が発酵し堆肥となる訳ですが、時々土メイジが魔法で発酵を促進してあげます。そして、この過程で発生するメタンガスは、そのままにしておくと爆発の危険が有るので、鉄蓋上部に設けられたパイプを通して外にあるタンクに送られ貯蔵しておきます。メタンガスも上手く使えば立派な燃料になりますから、大事にしないといけません。勿論、建物の周囲20メール以内は火気厳禁にした上で、鉄蓋や建物の金属部分は接地を施して、静電気による引火などが起きないように注意しています。
 この設備は、公衆トイレの設置が終わった『施設課』が担当して作っています。僕は図面を作って渡しただけなのでちゃんと出来るか不安があったのですが、立派な設備が出来たと報告がありましたので一安心です。今のところ2棟が完成しているそうで、残りも建設中となっています。

 各村や町の中は、『清掃課』の働きですっかり綺麗になって、廃棄物などの嫌な臭いもなくなりました。撤去されたゴミや動物の死骸などは、全て構外の一カ所に纏められ、火メイジの魔法で焼却されて、灰などは深い穴を掘って埋められました。
 清掃された後は隅々まで消毒薬を撒かれ、更に消臭剤も散布されたので、今まで廃棄物からの臭いで解らなかった周囲に咲いている花の香りや川から運ばれてくる水を含んだ風の臭いなどを感じる事が出来るようになりました。
 人々はすっかり異臭がしなくなった事に驚き、今更ながら花に香りがある事や風の臭いに気が付いて感動しています。
 これで伝染病の発生をある程度予防する事が出来るでしょう。これからはこの状況を維持するように領民自ら働いてくれると思います。勿論定期的に『清掃課』が巡回し、出来る限りのサポートをしていきますが、一番大事なのは領民1人1人が『整理』、『整頓』、『清掃』及び『清潔』の所謂『4S』を実践していく事だと思います。この辺はこれからの教育に掛かっているのでしょうね。

 さて、こうして『保健衛生局』の活動が軌道に乗って、それぞれの局が順調に活動を始めたので、堆肥が出来るまでは僕が当面『保健衛生局』で行う仕事はなくなりました。しばらくはよほどの事がない限り各課長に任せておいて大丈夫でしょう。
 屎尿が集まるのに少し時間が掛かりそうなので、肥料を作るのはまだ先になりそうですから、今のうちに新しい作物の入手を考えたいと思います。
 今のところ考えているのは米や豆類、根菜類などで地球での自生地域や栽培地域からハルケギニアで栽培または自生している場所を推測して探しに行こうと思います。今回の調査では、最低限、根菜類、特に馬鈴薯やさつまいもなどを見つけたいと思っているのですよ。おそらく地球の地理的には『ロバ・アル・カリイレ』辺りに行けば米なども見つかるのではないかと思いますが、闇雲に東に向かって飛んでい
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